ベンチャー(スタートアップ)企業がオフィスを移転・リニューアルするなら設けたい!目的別スペースアイデア13選

ベンチャー(スタートアップ)企業は成長スピードが速いため、短期間でのオフィス移転やリニューアルを検討しなければならないことも多いのではないでしょうか。企業の成長をさらに加速し、生産性や従業員満足度を高めるためには、効果的な職場環境の構築が欠かせません。

そこで本記事では、オフィス移転・リニューアル時に設けたい13種類のスペースを詳しくご紹介します。

また、以下の記事では従業員規模別の事例やオフィス選びのポイントについて解説しています。これらの情報を参考に、生産性と満足度が高い快適な職場環境の実現を目指しましょう。

「コミュニケーションを活性化」するスペースのアイデア

コミュニケーションの活性化は、従業員同士の良好な人間関係を築く大きなきっかけとなります。

モチベーションの向上や離職率の改善に効果をもたらすだけでなく、部署間の交流を通じて会社全体の生産性を高めることにも繋がります。

ここからは、従業員が自由に意見を交換し、創造的なアイデアが生まれやすい環境を作るためのアイデアをご紹介します。

1.フリースペース

フリースペースは、特定の目的に限定されず、勉強会・セミナー・交流会・社内イベントなどさまざまな用途で自由に利用出来るスペースです。

必要に応じてレイアウトを容易に変更出来るように、移動可能なデスクやチェアを配置しましょう。また、自動販売機や冷蔵庫、ソファ・クッションなども設置すると休憩時間に従業員が集まりやすくなり、創造性やチームワークが向上することに期待できます。

2.フリーアドレス型ワークスペース

フリーアドレス型ワークスペースは、従業員に固定の席を設けず、毎日異なる席に座るシステムです。このスタイルは、特にベンチャー(スタートアップ)企業において注目されています。さまざまな部署の従業員との自然な交流を促進し、社内全体のコミュニケーションを活性化する効果があります。異なる視点やアイデアが交差することで、創造的な解決策や新たなプロジェクトの機会が生まれるかもしれません。

一方で、フリーアドレス型ワークスペースには「メンバーがどこに座っているか分からない」「いつも同じ人たちと固まってしまう」といった課題が生じやすいため、事前に運用ルールを定めることが大切です。

以下の記事では、フリーアドレス型ワークスペースのルールづくりや導入手順を解説していますので、フリーアドレスの導入を検討されているご担当者様は併せてご一読ください。

3.ミーティングスペース

従来の会議室では部屋や席を事前に予約するのが一般的ですが、予約の手間やスケジュールの調整が必要です。スピーディーに会議を進めたい時や、カジュアルなミーティングが頻繁に行われる職場では不便を感じることもあるでしょう。

そこで最近では、予約不要のミーティングスペースが注目を集めています。必要な時にすぐ利用出来るため、他部署や外部の方とも手軽に情報共有を行うことが出来ます。

4.スタンディングスペース

スタンディングスペースは、テーブルやカウンターのみを設置した、立ち話に特化したエリアです。少人数での打ち合わせや、空いた時間を有効活用して情報交換を行いたい場合に適しています。

立ちながらの会話は椅子に座って行う会議よりもテンポが速くなりやすく、必然的に距離が縮まることでコミュニケーションも取りやすくなるため、結果として意思決定のスピードを高めることができます。

また、一般的に座った状態よりも立った状態の方が適度な緊張感が続くため、集中力が持続して眠気対策にもなるというメリットもあります。眠気対策についての詳細は以下の記事で詳しく解説しています。

「業務効率を高める」集中スペースのアイデア

集中スペースでは、従業員が業務に専念しやすい環境を提供し、集中力を持続させることで業務の質と速度を向上させます。ここでは、業務効率化や生産性向上につながる集中スペースのアイデアについてご紹介します。

5.執務エリア

「執務エリア(執務室)」とは、従業員が日常的にPCワークや資料作成、その他の業務を行うためのスペースです。このエリアはほかの会議室や応接室とは物理的に分離されており、集中力を必要する個人作業に最適です。従業員が長時間過ごす場所であるため、快適かどうかがモチベーションや生産性に大きく影響します。

特に意識したいのがデスクレイアウト(座席の配置)です。デスクレイアウトには「対向型」「同行式」「背面型」などいくつか種類がありますが、それぞれが利点と課題を持っているため、自社の業種・職種の特性に合わせてデスクレイアウトを選定することが大切です。

例えば、対向型(島型)レイアウトでは、向かい合って座ることによりチーム内コミュニケーションが活発になります。しかし、視線が気になることもあるため、集中力が必要な作業には不向きな場合もあります。

快適で機能的な執務エリアを設計し、従業員の満足度を高め、組織全体の生産性向上を図りましょう。

6.個室ブース

ベンチャー(スタートアップ)企業の成長にともなうよくある課題として、「スタッフが多くなり、以前より雑音や話し声が気になる」「電話がひっきりなしに鳴って集中できない」といったことがあります。このような課題への対策として個室ブースの設置が有効です。

個室ブースとは従業員が集中して仕事をするための個別作業スペースで、壁や扉・パーテーションで周囲と区切られています。また、ボックス型の個室ブースは設置が容易で、大規模な工事や改装を必要としません。周囲から隔離されており、外部の視線や音から遮断されるため、静かな環境で効率的に作業を進めることが出来ます。特に、一人で集中して作業を進めることが多い職種や機密情報を扱う業務、プライバシーを重視する作業に適しています。

7.商談スペース

商談スペースはクライアントとの会議や商談を行うためのスペースです。外部の方が会社の雰囲気を感じ取る場所でもあるため、高級感のある内装や質の高いオフィス家具を選ぶことが一般的です。

ただし、過度なデザインは訪問者に圧迫感を与える可能性もあるため、レイアウトやデザインにはバランスが求められます。心地よい商談スペースを設計することが出来れば、クライアントとの信頼関係を築きやすくなるでしょう。

8.Web会議用スペース

近年のベンチャー(スタートアップ)はリモートワークを導入する企業も多く、出社しても商談や会議をオンラインで行うケースが増えています。これにともない、Web会議専用のスペースの必要性が高まっています。

周囲の騒音が会議の邪魔をしないよう、遮音性の高い部屋を用意し、オーディオ設備を整えることが重要です。また、デスク・電源コンセント・換気扇・LED照明を取り入れることもおすすめです。

Web会議用スペースにより、遠隔地の相手とのクリアなコミュニケーションが可能となり、商談がスムーズに進むでしょう。

9.セミナー用スペース

セミナー用スペースは、会社の説明会・研修・講演会等イベントのために特化された場所です。長机と椅子を設置し、参加者が快適に学べる環境を整えましょう。

ほかにも、

  • プロジェクター

  • ホワイトボード

  • マイクセット

  • Wi-Fi接続
  • といった設備を整えておくと準備の手間を大幅に削減できます。

    セミナー用スペースを設けることで、知識のアップデートや情報共有が効率的に行えるようになり、組織全体のスキルアップにつながるでしょう。

    「パフォーマンス維持!」リラックススペースのアイデア 

    集中力を維持するためには、定期的にリラックスする時間が不可欠です。心と体をリセットすることで、効率的な作業を継続し、従業員のパフォーマンスを高いレベルで保持することが可能となります。

    ここでは、ストレスを解消し、リフレッシュ出来るリラックススペースのアイデアをご紹介します。

    10.マグネットスペース

    マグネットスペースとは「磁石に吸いつけられるように人が集まる場所」という意味です。従来のオフィスでは、エントランスやコピー機周辺・給湯室をイメージしていただくと分かりやすいかと思います。

    マグネットスペースは部署やチームに関係なく人が集まりやすく、自然とコミュニケーションが促進されるため、社内の連携を強化するのに役立ちます。

    マグネットスペースの設計には、リラックス出来る要素を取り入れることが一般的です。例えばソファやローテーブルを配置し、カジュアルながらも心地よい環境を提供すると、休憩時間に従業員が集まりやすくなるでしょう。

    11.リフレッシュスペース

    リフレッシュスペースは、従業員が業務のストレスから一時的に解放され、リラックスできる環境を提供する場所です。具体的には、落ち着いた色合いの家具や丸みを帯びたデザインのアイテムを用いて、柔らかく安心感のある雰囲気を作り出します。

    休憩のニーズは人によって異なるため、リフレッシュスペースはさまざまな用途に対応するよう設計しましょう。例えば、社交を楽しみたい人のための開放的なエリアと、個人で静かに過ごしたい人のためのプライベートなスペースを用意します。

    すべての従業員が自分に合った方法でリラックス出来るよう、工夫してみてください。

    以下の記事では、リフレッシュスペースの設置により期待できる効果を詳しく解説しています。

    12.社内カフェ

    社内カフェは、自動販売機やコーヒーマシンを配置し、スナックや軽食を提供するスペースです。ちょっとした息抜きの場として機能するため、従業員同士のリラックスした交流を促します。チーム間の連携を強化すると同時に、異なる部署間でのコミュニケーションも活発になります。

    その結果、従業員のモチベーション向上や離職率の改善にも大きく影響するでしょう。

    13.オフィスラウンジ

    オフィスラウンジは、ホテルや空港のラウンジを彷彿とさせるくつろぎの空間として設計されています。社内カフェと似ていますが、さらにリラクゼーションを重視したスペースです。

    オフィスラウンジのレイアウトスタイルにはいくつかありますが、人気が高いのは「ソファスタイル」です。深く腰掛けられるソファが配置されており、弾力のある素材や背もたれの角度が工夫されているため、より高いリラックス効果を提供します。

    家具にこだわったオフィスラウンジは、従業員が短時間で質の高い休息を取ることが出来る場所として機能します。エネルギーを再充電した後の従業員は生産性が向上し、職場全体の活気も増すでしょう。

    まとめ

    本記事では、オフィス移転・リニューアル時に設けたい13種類のスペースをご紹介しました。ベンチャー(スタートアップ)企業は特に成長速度が速いため、効率的で快適なオフィス環境を整えることが極めて重要です。

    オフィスデザインを設計する際は、コミュニケーションを活性化するスペース、集中を促進するスペース、そしてリラクゼーションに特化したスペースを取り入れることをお勧めします。ぜひ本記事のアイデアを参考にして、生産性や従業員満足度の高い職場を目指してください。
    HATARABAの「オフィス移転コンサルティング」では、オフィス移転に関する物件の選定から賃貸契約サポートはもちろんのこと、「新しいオフィスではこんなスペースが欲しい」といった移転要件や内装構築までトータルサポートが可能です。自社の成長にともない、オフィスの移転やリニューアルをご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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    この記事を書いた人

    HATARABAコラム編集部

    HATARABAコラム編集部によるコラムです。オフィス移転やオフィスづくりなど、『はたらく場所を、もっとよくする。』ためのお役立ち情報を発信しています。

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