「オフィス移転には概算でどのくらいの費用がかかるのか」「費用を抑えるにはどうすればよいのか」など、オフィス移転にかかる高額な費用にお悩みではないでしょうか?
この記事では、オフィス移転にかかる費用の相場や目安、削減するコツ、注意点について、初めてオフィス移転を経験するご担当者様にも分かりやすく解説します。
また、下記記事ではオフィス移転の流れや用語、ポイント、注意点などを基礎から分かりやすく解説しているので、オフィス移転が初めてでよく分からないというご担当者様は参考にされてください。
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オフィス移転にかかる費用の相場・目安
オフィス移転にかかる費用は、旧オフィスから新オフィスへの引っ越し費用と、新オフィス内装工事、旧オフィスの原状回復工事に関する費用が大部分を占めます。一般的なオフィスの一例として大きく4つに分類すると、費用の内訳と相場・目安は以下の通りです。
新オフィスにかかる費用
新オフィス契約費用
新オフィス契約時には以下の費用が発生します。
敷金:賃料3~12ヶ月分
礼金:賃料1~3ヶ月分
仲介手数料:賃料1ヶ月分
火災保険料:2~3万円(2年契約)
オフィス移転の敷金は、賃料3~12ヶ月分と一般的な住宅を借りる場合より高額になっています。原状回復にかかる費用や償却費などを差し引き残りは返却されますが、原状回復工事をせずに退去されてしまうと貸主が費用を負担する必要があり、リスクが高いからです。
新オフィスの内装工事費用
新オフィスの内装工事にかかる費用の目安は以下の通りです。
内装工事:坪あたり10~30万円
レイアウトやデザインのプランニング:坪あたり1~3万円
内装・電気設備・防災設備・空調設備などの電気工事:坪あたり20~35万円
通信ネットワーク・電話設置設備や配線工事:坪あたり5~15万円
また、新オフィスで新たに購入する家具や物品の購入費もかかります。
旧オフィスにかかる費用
旧オフィス原状回復工事の費用
旧オフィスの原状回復工事費用の目安は以下の通りです。
小規模オフィス(50坪程度):坪当たり3万〜5万円
大規模オフィス(100坪程度):坪当たり5万〜10万円
内装の作り込みがしっかりしているオフィス:坪当たり15万〜
一般的な住居の原状回復工事では住んでいた年数による償却などで借り主の負担範囲は非常に狭く多額の費用がかかることは少ないですが、オフィスの場合は基本的に借りたときとほぼ同じ状態にして返却する必要があるため費用が高額になりやすいです。
原状回復工事の費用は設備や内装の作り込みによって大きく異なるため、一度見積もりを出してもらうようにしましょう。
旧オフィス移転から契約解除までの家賃
オフィス移転では、新オフィスへの移転完了から旧オフィスの契約解除日までの賃料も必要です。
移転から契約解除までの賃料
一般的なオフィス利用物件の賃貸契約においては、引き渡しから6か月以上前に解約申し込みを行う必要があります。オフィス移転の日に契約解除できるわけではありません。つまり、旧オフィス移転から契約解除までの家賃も支払う必要があるということです。
引越しにかかる費用
旧オフィスの不用品廃棄の費用
旧オフィスで使用していた什器や備品の廃棄にかかる費用の目安は以下の通りです。
運搬費(4トン車2台):5万円
作業費(4名程度):6円〜7万円
椅子(25脚):2.5〜4万円
ロッカー(20台):2万円
パーテーション解体と回収:3〜4万円
新オフィスで使用しない什器や備品のうち産業廃棄物に該当するものは、産業廃棄物処理業の許可を持つ業者に依頼して廃棄してもらう必要があります。廃棄費用は廃棄量と作業員の人数などで変動するため、業者から見積りを取っていくらかかるのかを確認しておきましょう。
新オフィスへの引っ越し費用
新オフィスへの引越し費用の目安は、以下の通りです。
社員一人当たり2〜3万円
配送トラック:2tトラック1台8万円・4tトラック1台12万円
引越しにかかる費用は社員数や運ぶ量に応じて変動しますが、荷物用エレベーターが設置されていない場合や階段から荷物を運べない場合にはクレーンによる搬入が必要なため追加で費用が発生します。
新オフィスへの引っ越しではビルオーナー指定の業者を使わなくてはならない場合もあるので確認しておきましょう。
また、複合機は精密機器であり取り扱いには十分な注意が必要なため、専門の業者に任せることをおすすめします。
書類や手続きにかかる費用
オフィス移転にともない関係機関へ提出する書類の作成を司法書士へ依頼すると、10万~20万円程度の費用がかかります。
オフィス移転に伴う関係機関への届出書類の例
消防署
防火・防災管理者解任届出書
消防計画作成(変更)届出書
防火対象物工事等計画届出書
防火対象物工事等計画届出書
労働基準監督署
労働基準法に関する適用事業報告
安全管理者責任報告
労働保険名称・所在地等変更届
労働保険名称・所在地等変更届
公共職業安定所
雇用保険事業主事業所各種変更届
オフィス移転の案内状作成・印刷物の修正費用
オフィス移転の案内状作成・印刷物の修正費用の目安は、従業員一人当たり1〜2万円です。
オフィス移転の計画が進んだ段階で、お世話になっている取引先や関係先などへ移転したことを知らせる案内状を作成する必要があります。
案内状を送付するタイミングは、移転日の1ヶ月前~2週間前までです。移転の直前や移転後に案内状を送付すると、請求書が届かなかったり、問い合わせの対応に追われることになるかもしれません。
業者に依頼した案内状が完成するまでには時間がかかるため、できるだけ早めに準備しておきましょう。
また、会社案内のパンフレットや封筒、名刺など、住所が記載されているものは、住所部分だけを修正するか、新たに作成する必要があります。旧オフィスの住所が記載されていると新オフィスでは使用しづらいため、オフィス移転前には消耗品の発注を控えるようにしましょう。
オフィス移転にかかる費用を削減する7つのポイント
オフィス移転にかかる費用を削減する方法は以下の通りです。
-オフィス移転の費用をシミュレーションする
-無駄のないスケジュールを組む
-什器・備品を再利用する
-複数の業者から見積もりを取る
-オフィス移転コンサルタントへ依頼する
-居抜きでの移転・退去も検討する
-補助金・助成金を利用する
オフィス移転の費用をシミュレーションする
オフィス移転の費用を抑えるためには、何にどれだけかかるのかをシミュレーションしておくことが重要です。
オフィス移転には引越し業者や原状回復工事業者などに支払う費用だけでなく、新オフィス契約時にかかる仲介手数料や諸々の雑費、家具購入費などさまざまなところで費用がかかるため、見落としてしまうと費用が当初の想定よりも高額になってしまうかもしれません。
あらかじめオフィス移転費用の相場を確認し、概算で構わないので費用の計算をしておきましょう。
無駄、無理のないスケジュールを組む
無駄のない、無理のないオフィス移転計画を組むことで、旧オフィスを使用しない期間の賃料支払いや違約金を削減できます。
オフィスの移転では旧オフィスと新オフィスの両方で賃料を支払期間がある程度発生しますが、重複した期間が長すぎれば余計に賃料を支払うことになり、重複期間に余裕がなければトラブルが発生して予定より遅れてしまうと違約金が発生することになるからです。
オフィス移転は6か月以上かかる長期的なプロジェクトなので、どのタイミングでどのようなタスクが必要となってくるのかを確認し、無駄のないスケジュールで進められるように計画を立てましょう。
什器・備品を再利用する
可能な限り什器・備品を再利用することで、オフィス移転にかかる費用を削減できます。
什器や備品を処分するためには産業廃棄物処理業の許可を持つ業者に依頼する必要があり、量が多くなれば費用も高額になりますが、什器・備品を再利用することで処分する量が減少すれば費用を削減できるからです。
また、再利用する分だけ新規購入する費用も削減できます。
複数の業者から見積もりを取る
複数の業者から見積もりを取ることで、オフィス移転にかかる費用を削減できます。
オフィス移転業者はそれぞれ得意分野が異なり、得意分野に関しては費用を抑えられる一方で、不得意分野については高めの費用になりやすいからです。見積もりを取ることで自社にとって最適な業者を選択できます。
オフィス移転の専門家、プロへ依頼する
オフィス移転コンサルタントへ依頼することで、個別に業者へ依頼するよりオフィス移転にかかる費用を削減できます。
引っ越しは業者A依頼し内装工事は業者Bへ依頼するといったように、オフィス移転で発生する作業ごとに異なる業者へ依頼すると、積み重ねた費用が高額になってしまうことがあります。
一方、オフィス移転コンサルタントへ依頼すれば、オフィス移転プロジェクトの要件定義から業者の選定・手配、スケジュール管理、トラブル対応まで一括で対応してもらうことができ、無駄な費用が発生しません。
コンサルタント料は必要ですが、コンサルティング料以上に大幅なコスト削減効果が期待できます。
居抜きでの移転・退去も検討する
居抜きオフィスへの移転もしくは居抜きでの退去が可能なら、通常のオフィス移転より費用を削減できます。
居抜き(いぬき)とは、前に借りていた企業の内装やレイアウト、設備などを後継企業が引継ぎ、入居または退去することです。
居抜きオフィスへ移転すれば、内装工事にかかる費用を最小限に抑えることができるだけでなく、移転期間を短縮でき、社員の負担を最小限に抑え、契約開始後すぐに業務が始められます。ただし、居抜きオフィスを扱う不動産業者が少なく、物件が限られる点がデメリットです。
一方、居抜きでオフィスを退去する場合は、旧オフィス原状回復工事・不用品廃棄費用を最小限に抑えることができ、契約期間ギリギリまで旧オフィスで業務をおこなうことが可能です。ただし、居抜き退去にはオーナーの承諾が必要です。
イメージ通りの居抜きオフィスが見つかるとは限りませんが、居抜きによるコスト削減効果は高いので、検討する価値はあると言えるでしょう。
【関連記事】
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居抜きでの退去は難しい?居抜きオフィスへの入退去はプロへ相談!
補助金・助成金を利用する
補助金もしくは助成金を利用できれば、オフィス移転費用の一部を補填できます。オフィス移転に伴う直接的な補助金はありませんが、オフィス移転に伴い、同時に利用することを検討できる補助金・助成金として以下のようなものがあげられます。
-IT導入補助金
-ものづくり補助金
-創業助成金
-小規模事業者持続化補助金
-事業継承補助金
-地方自治体によるオフィス移転支援
補助金・助成金が活用できるかは移転の時期・会社の規模・移転先候補地などによっても異なりますが、百万円単位のコスト削減が実現できる可能性もあるため、利用できる補助金・助成金がないかを確認・検討してみましょう。
オフィス移転にかかる費用の勘定科目・会計処理
オフィス移転ではさまざま費用が発生しますが、どのような勘定科目で会計処理するのか悩む経理担当者もいるのではないでしょうか?
オフィス移転時に発生した費用の勘定科目は以下の通りです。
費用 | 勘定科目 |
---|---|
引っ越し業者に支払う費用 | 雑費 支払手数料 荷造運賃 |
原状回復工事 | 修繕費 |
支払った敷金 | 差入保証金 |
返還されなかった分の敷金 | 修繕費 |
20万円以下の礼金 | 地代家賃 |
20万円を超える礼金 | 長期前払費用 |
内装工事費用 | 減価償却 |
火災保険料・地震保険料 | 損害保険料 |
仲介手数料 | 支払手数料 |
オフィス移転の費用に関するよくある質問
オフィス移転の費用に関するよくある質問と回答をご紹介します。
オフィス引っ越し費用はいくら?
社員一人当たり2〜3万円が目安です。社員数や運ぶ量に応じて変動しますが、荷物用エレベーターが設置されていない場合や階段から荷物を運べない場合にはクレーンによる搬入が必要なため追加で費用が発生します。
オフィス移転の内装工事費用はいくら?
坪あたり10~30万円が目安です。内装・電気設備・防災設備・空調設備などの電気工事は坪あたり20~35万円、通信ネットワーク・電話設置設備や配線工事は坪あたり5~15万円になります。
オフィス移転の引っ越し代の勘定科目は?
引っ越し業者に支払う費用の勘定科目は、雑費・支払手数料・荷造運賃です。原状回復工事は修繕費、仲介手数料は支払手数料で処理します。
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オフィス移転にはさまざまな工程でそれぞれ費用が発生するため、トータルの費用がつかみにくいです。作業ごとに個別の業者へ依頼すると想定よりも費用が高額になる場合もあります。
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