オフィスに風水を取り入れることは、良い気が入ることで仕事の能率アップにもつながる期待が持てるものです。しかし、実際にどのように取り入れればよいか、知っている人は少ないでしょう。今回は、風水とはそもそもどのようなものか、また、デスク周りやオフィスレイアウトで採用できる、風水術について紹介します。ぜひ参考にしてください。
風水とは?
風水は自然の道理を活かしたもの
風水とは、3000年以上もの昔に中国で発祥した、気の力を利用して運気を良くするための環境学です。
風水と聞くと、なんとなく眉唾物(まゆつばもの)とイメージする人も居るかもしれませんが、実は風水とは、陰陽五行説という自然の道理に沿って考えられています。
よく風水で例えられる気の流れというのは、自然とともに暮らしてきた昔の人々が知恵として役立ててきたものであり、自然の理にかなう身近なものといえるでしょう。
オフィスに役立てられる風水の知恵
風水は衣食住や行動など、生活のすべてに関係しているものですが、特に有名なのは運気を上げる方角(吉方角)や物の配置に関する知恵でしょう。
吉方向にしたがってオフィスを模様替えすれば、企業の運気を上げることができるかもしれません。
また、風水では、行動を変えることでも気の流れを良くすることができると考えられています。ちょっとした行動の変化で仕事がはかどるようになるかもしれませんね。
以下で、吉方角を知る方法や運気を上げための工夫をご紹介します。
運気を上げてくれる方角「吉方位」
では、運気を上げてくれる方角「吉方位」とは、どのような方角を指しているのでしょうか。
風水の中では、それぞれの方角に学業であったり恋愛であったり「吉方位」があります。また、「吉方位」は個々で違いがあり、「自分の吉方位」が存在します。
「自分の吉方位」は「本命卦」と言われ、生年月日や性別などで決まります。「本命卦」には、「乾」「兌」「離」などを含む8つの種類があり、本命卦ごとに吉方位が配置されています。方角は「北、北東、東、南東、南、南西、西、北西」8つです。
自分の本命卦と吉方角を知りたい人は、以下のサイトを参考にしてみてください。
風水【日本風水協会】「本命卦 | 自分の本命卦の見方」
企業が「吉方位」を取り入れるときには、企業の代表者(経営者)が本命卦の吉方向に向かって座ると経営に良いとされているようです。
知らずに行っている悪い習慣
次に、風水で運気を下げるといわれている、職場での習慣を紹介します。悪い習慣は、すぐにでも改善してみませんか。
書類の山積み
書類をデスクに山積みにするのは避けましょう。書類を山積みにすることで、気の流れが滞り、仕事運が停滞するといわれているようです。
「後でまた使うから」とついつい書類や書籍などを積んでしまいがちですが、実際、取り出すときにも探す手間がかかります。種類ごとに整理するなど、取り出しやすい収納を心がけましょう。日常的に使うものはデスクに置いておく方が能率的ともいえますので、置く場合は最小限にすることをおすすめします。
カバンを床に置く
床に物を置くことは、風水では良くないこととされています。職場なら、何気なくカバンを床に置いてしまいますが、これも避けましょう。
床はマイナスの気があるといわれています。仕事で使うカバンの「動」の気が弱まってしまうため、床に直接置くのではなく、フックにカバンを下げる、ロッカーに入れておくなど工夫をしましょう。
ペットボトルやマグカップの置きっぱなし
ティータイムのマグカップやペットボトルを、いつまでもデスクに置いたままにしないほうが良いでしょう。
カップをそのままにして帰宅することは、悪い気を集めやすくなるといわれています。使った器はキレイに洗う、ペットボトルはきちんとゴミに出すなど、清々しいデスク廻りにしておくことが、運気上昇のポイントです。
デスク周りが埃っぽい
デスクの上を埃っぽくするのは避けましょう。風水では、埃が積もった場所などがあることで、同僚や上司などとの関係が悪くなるともいわれています。
長期間手つかずの書類やPC周辺機器などは、自然な埃がたまりがちです。手軽にできるクリーナーを常備する、水拭きするなど、常に清潔な状態を維持できるよう心がけることをおすすめします。
簡単にできる!デスク上の風水術
運気を下げないための習慣も大事ですが、少しの工夫で運気を上げてくれる風水術を紹介しましょう。
観葉植物を置く
デスクに観葉植物を置くと、運気を上げる効果があるといわれています。植物は生きているものであるため「生気」があり、気力が枠ことに良い効果が期待できそうです。
また、植物はマイナスイオンを発生しているため、空気の清浄や癒し効果もあるといわれていますので、仕事の合間のリフレッシュにもなりそうです。
ただし、植物を枯らしてしまうと、逆に生気が失われていることに繋がってしまいますので、管理はしっかりと行いましょう。植物の管理が心配な人は、グリーンの小物を置くことで代用できるようですのでおすすめです。
デスクトップの壁紙を変える
毎日使うパソコンのデスクトップの壁紙を変えることで、運気を上げる効果があるようです。
観葉植物を置けない場合、デスクトップを植物などの草木や自然の風景を取り入れることで、効果が期待できます。気分が落ち着くような壁紙を、月に1度ずつ変えるなど、こまめに気分転換を図ることで、常に新しい気の流れを生み出し、新鮮な気持ちで仕事に臨めるでしょう。
パソコンはいつも手に触れているもので、目にする機会も多く、手軽にできるためぜひ試してみてはいかがでしょうか。
鏡を置く
鏡を置くことで気の流れを変え、同僚や上司との人間関係を円滑に運ぶ効果が期待できるそうです。
風水で鏡は、悪い気を払う意味もあるそうで、悪い気は鏡が反射してくれるそうです。
鏡を置くことに少し抵抗がある人は、ガラスなどを置くことでも同じ効果が期待できるようです。また、鏡はデスクの上ではなく、引き出しの中に入れておくことでも反射効果があるようです。この場合は、苦手な人の方に鏡面を向けておくことがポイントです。
オフィス全体の風水術
個人のデスクまわりとともに重要なのが、オフィス全体の工夫です。風水を参考にして、オフィスを運気のあがる空間にする方法を紹介します。
窓は塞がない
オフィスの窓は出来るだけ塞がないようにしましょう。窓は太陽の光を取り入れたり、新鮮な空気を取り込んだりと、重要な役割をしています。
風水では、窓から新しい気が入り、逆に良くない気は外に出すと考えられています。たしかに、窓を開けて風を通すと、室内環境は清々しい空気になることは間違いありません。
大きなオフィス家具や、掲示板などで安易に窓を塞いでしまうのは、せっかくよい気が入ることを塞いでいることになりますので、気を付けましょう。できれば、綺麗なガラス面でピカピカしていることが運気アップのコツです。
また、窓がオフィスで働く人にも良い効果をもたらすためには、窓に背を向けて座るのではなく、窓の方向を向くような配置がベストなようです。
席の位置
オフィスでの席の位置にも、風水として意味があります。オフィスの入口前に背を向けている配置や、真正面に人と顔を合わせる配置は避けた方が良いとされています。
出来るだけ、良い配置にしたいとは思っていても、オフィスのレイアウト上、なかなか対応できない場合もあるでしょう。この場合、少しの工夫で悪い気を弱める効果が期待できる工夫があります。
入口前には、パーテーションなど、ドアと人の背中の間にワンクッションおける工夫がおすすめです。また、真正面に座る配置はよく採用されるレイアウトですが、少しずらしながら配置することでも効果があるようです。
水周りをきれいにする
オフィスのトイレや給湯室など水周りを清潔に保つと、よい気が流れるといわれています。一般住宅でも、トイレを不潔にしたり、キッチンの生ゴミを腐敗させたりすると、悪い運気を呼び込むといわれています。
風水に関係するとはいいながら、毎日何度も使う場所が、いつも清潔になっていることは、自然と気持ちも爽やかになる効果があるのは確かです。いつでも綺麗な状態を保ちましょう。
角を人に向けない
出来るだけ、「角」のある部分が人に向いていないレイアウトにしましょう。「角」は殺気を生み出すといわれています。特に鋭い角を持つ柱や家具などが、直接向かないように心がけましょう。
もし、角が向いているレイアウトを採用しなければならないときは、間に植物や間仕切りなど、何等かの衝立対策をすることで緩和されるようです。
オフィスの立地にも気をつける
オフィスの立地にも風水が関係していることがあります。営業が長く続かず、ころころとよく変わるテナントをみかけることがあるでしょう。こういったケースには、なんらかの風水の影響をうけている可能性もあるようです。
風水としてよくない立地条件は、道路の行き止まりの場所にオフィスビルの正面が向いている立地や、オフィスビルに別のビルの角が向いている立地、建物の下に水が流れている(川の通路がある)立地などは、風水としては好ましくないといわれています。
整理整頓
細かな運気上昇のポイントはありますが、一番大切なのはオフィスの整理整頓を行うことでしょう。
個人のデスク周りを完璧に綺麗にしていても、肝心のオフィスの整頓に問題があったら、とても仕事に身が入る環境とはいえません。まずは、オフィスのレイアウトを整えるとともに、常に整理整頓された状態を保つことに気を配りましょう。
まとめ
今回は、オフィスで試せる風水術を、個人のデスク周りからオフィスレイアウトまで紹介しました。清潔に保つことや、風の流れをよくする、植物を枯らさないなど風水術の理由を知ると、自然の道理から考えられた、ごく当たり前のようなものであることが多いことにも気付くでしょう。特別にこだわり過ぎる必要はなく、働く環境として心地よい空間にすることが根底にあることを思えば、少しの心がけでできることが沢山ありそうです。ぜひ試してみましょう。