都内の主要エリアで賃貸オフィスの移転・開設を検討しているが、どのエリアにするべきか悩んでいる。そんな悩みを抱える企業の担当者は少なくありません。
港区は、国際的な企業や大使館が集積するエリアとして知られ、東京の中でもとりわけグローバル性を兼ね備えた、企業のブランド価値を高めるオフィス街として人気のエリアです。一方で、賃料の高さや空室の少なさといった課題もあり、エリア特性や市場動向をしっかりと把握することが不可欠です。
この記事では、港区の賃貸オフィス市場の特徴と注意点をふまえスムーズなオフィス選びを実現するための情報を詳しく解説します。
港区の特徴とオフィス街としての魅力

東京の象徴が集う、人々を惹きつけるロケーション
港区には東京タワー、六本木ヒルズ、レインボーブリッジといった東京を象徴するランドマークが点在しています。これらのシンボルが存在するエリアは、都心にありながらもそれぞれに魅力的な景観が広がり、訪れる人々に好印象を与える人気のロケーションとなっています。
高級住宅街とビジネス街が調和する洗練された街並み
麻布・白金・青山といった高級住宅街と、虎ノ門・汐留などのビジネスエリアが隣接する港区は、街全体が洗練された雰囲気をまとっており、治安の良さや街並みの美しさも評価されています。そうした立地にオフィスを構えることは企業のブランドイメージ向上にもつながり、対外的な信頼感を高める要素のひとつになります。
多様な文化が交差するインターナショナルハブ
港区は外資系企業の日本法人や各国大使館が集まる国際ビジネスの一大拠点です。多国籍の飲食店やインターナショナルスクールなども充実しており、ビジネスだけでなく生活面でも国際的な利便性が整っています。
東京屈指の交通アクセス
東京屈指のビジネス拠点としての交通利便性を誇り、JR山手線・京浜東北線に加え、複数路線の地下鉄が縦横に走り、都内主要ビジネスエリアへのアクセスが抜群です。また、品川駅からの新幹線、羽田空港へのスムーズな接続は、国内外出張を強力にサポートしグローバルなビジネス展開を支える強力な要素です。
国際性と先進性が融合する港区の人気オフィスエリア

国際性と創造性が交差する街「六本木・赤坂・青山エリア」
外資系IT企業やメディア関連企業、大使館などが多く集積し、ビジネス、文化、外交の要素が融合するエリア。美術館やギャラリーなども多くアート・デザインの発信地という側面もあり、創造性豊かな人々が集まる街です。老舗からカジュアルなレストランまで幅広く揃い、落ち着いた雰囲気は会食にも最適です。近年は再開発も進み新しいオフィスビルなども増えていて、国際的なビジネス感度の高い企業にとって理想的な立地といえます。
再開発で進化を続けるビジネス街「虎ノ門・新橋エリア」
古くからビジネス街としての歴史を持つ虎ノ門・新橋エリアは、虎ノ門ヒルズや汐留シオサイトといった大規模な再開発によって飛躍的に発展しています。快適な執務空間はもちろん、BCP(事業継続計画)対策に優れたオフィスビルも誕生しています。交通アクセスも抜群で新橋駅を中心に複数路線が利用できるため、都内主要エリアへの移動も非常にスムーズです。多様な企業が集まるこのエリアは、ビジネスの成長を後押しする絶好の拠点です。
日本有数の交通結節点「品川・田町エリア」
品川・田町エリアは圧倒的な交通利便性が最大の魅力です。品川駅は新幹線や複数路線が乗り入れ、羽田・成田空港へのアクセスも抜群であり、国内外への移動が多い企業に最適です。近年は大規模な再開発が進み、最新設備を備えたオフィスビルが多数誕生しています。多様な規模のオフィス選択肢に加え商業施設やホテルも充実し、利便性の高い環境が魅力です。グローバル企業も多く進出し、国際的なビジネス拠点としての地位を確立しています。
開放感と機能性を兼ね備えたウォーターフロント「お台場エリア」
ウォーターフロントならではの広々とした空間と、都心でありながら自然を感じられる環境は、オフィスワーカーにとって大きな魅力です。眺めの良いオフィスが多く、リフレッシュしながら仕事に取り組める環境です。近年開発されたオフィスビルが多く、それらは耐震性やセキュリティ、ITインフラなどが最新の基準を満たしています。交通アクセスにおいて若干の制約はあるもののその独自の環境とポテンシャルから、新しい働き方を求める企業や開放的なオフィス環境を重視する企業にとって、魅力的なオフィスロケーションとなりつつあります。
港区にオフィスを構えることのメリット
卓越したアクセスと企業イメージ向上
都心主要駅への卓越したアクセスと複数路線の利便性により従業員の通勤負担を軽減し、取引先の訪問をスムーズにします。
また、港区という所在地はそれ自体が企業のブランド価値を高めます。洗練された都会的なイメージは、企業としての信頼性や高い品質を印象付けられるでしょう。
上質なビジネス環境と多様なネットワーク
港区は大型のオフィスビルが立ち並び、整備された街並みが特徴です。国内外の優良企業が多数集積しており、異業種交流会やビジネスイベントも頻繁に開催されます。これにより、新たなビジネスチャンスが生まれ、企業間の連携も強化されます。
さらに、高級ホテルや国際会議場、レストランなどが集積しており、商談や接待の場面でも高いホスピタリティを提供できます。企業の格を印象づける洗練された環境は、ビジネス上の大きな強みになります。
優秀な人材の確保と国際的な展開力
多様なライフスタイルに対応できる利便性から、優秀な人材にとって魅力的な勤務地です。特に、若手やグローバル志向のビジネスパーソンの採用を強化したい企業にとっては、採用競争力の向上に貢献しやすいといえます。
また、多くの大使館や外資系企業、国際機関が集積しているため、グローバルビジネスの拠点として最適です。海外クライアントとの信頼構築や円滑な商取引など、グローバル展開を目指す企業にとって非常に有利な環境を提供します。
港区でオフィスを構えるデメリットとその対策
賃料水準が都内でもトップクラス
六本木や青山などの人気エリアでは、坪単価が都内平均を大きく上回ることも珍しくありません。ハイグレードな新築物件に集中する傾向があり、賃料負担が企業の固定費に大きく影響することがあります。
賃料の高騰に対しては、築年数や立地条件の幅を広げることが効果的です。白金・芝・三田といった落ち着いた住宅系エリアには、相場を抑えつつも利便性の高いオフィス物件が存在します。また、要件によっては初期投資を抑えられるコワーキングスペースやシェアオフィスの利用も有効です。
駅近でも動線に注意が必要
港区は地下鉄・JR・モノレールなど交通網が複雑に入り組んでいるため、「駅から近い」だけでは実際のアクセス性を測れない場合があります。地上出口の場所やビルまでのルートによって、利便性に差が生まれます。駅からの距離だけでなく出口からの動線や人通り、周辺環境も含め、現地で丁寧に確認しておきましょう。
知っておきたい!港区で賃貸オフィスを探す際の3つの注意点

ここでは、物件探しをスムーズに進めるために押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
1.エリアごとの賃料差とブランドイメージの影響を考慮する
港区内でも、六本木・青山と芝・三田などのエリア間で、坪単価に数万円単位の差が生じることがあります。オフィス移転や新規開設を検討する際には、単に賃料の数字だけでなくそのエリアが持つブランドイメージや、それが自社の企業イメージにどう影響するかまでを考慮して判断することが非常に重要になります。
2.駅近でも動線を考慮し、物件選定を進める
オフィス移転で駅近物件を選ぶ際、それだけで判断するのは要注意。最近は再開発などで駅構内が複雑化している場所も多く、地図上では分からない落とし穴が潜んでいます。例えば、地下通路が入り組んでいたり、乗り換えや地上に出るまでに想像以上に手間取る駅も少なくありません。せっかくの駅近オフィスで後悔しないよう、駅からの通勤ルートや来客の動線を事前に確認しておきましょう。
3.再開発エリアならではの変動リスクを視野に入れる
六本木や虎ノ門などの再開発エリアでは、竣工遅延や仕様変更、周辺環境の変化(騒音・景観)といったリスクもあり、慎重な検討が必要です。将来的な成長性だけでなく、契約後に想定外の変更が起きる可能性も踏まえた慎重な判断が求められます。
最適なオフィス選びを実現するために

国際性と先進性が息づく港区にオフィスを構えることは、企業のブランド戦略や対外的な印象に強く影響する、重要な意思決定の一つです。街の歴史や文化的背景、再開発による変化も踏まえたうえで、自社のビジョンに合致するエリアと物件を見極めることが重要です。
信頼できる業者との連携は、多岐にわたる物件情報の中から自社のニーズに合致する最適なオフィスを見つけ出すための重要な鍵となります。プロのサポートを受けながら条件を精査することで、企業の成長を支える理想のオフィス環境を実現できます。
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