場所を重視し、居抜きで即決したPIVOT スタートアップの勢いを損なわない スピーディなオフィス移転のコツ

会社の成長とともに従業員が増えて、手狭になったことが最大のきっかけです。

これまでのオフィスは比較的古いビルでしたから、Wi-Fiが途切れる、光ファイバーが引けない、といった問題もありました。入居していた時点で業務に支障をきたすことがあり、将来的な増員を考えるとデメリットが大きいと考えて移転を検討し始めたのです。

また、別に借りていたスタジオをオフィスと一元化し、業務の効率化を図りたいとも考えていました。

創業時は、便利な場所にあることを重視していました。原宿はJRも地下鉄も通っていて多方面からのアクセスがよく、従業員にとっても、来社されるお客様にとっても便利です。

また、都心でありながら街路樹などで緑が多く、明治神宮があるせいか「気」が良いのも気に入っていました。トレンドが集まる街で、世の中に新しい価値を生み出そうとしている私たちの存在とフィットしていることも原宿で移転を考えていた理由の一つです。

「気」のお話、非常によくわかります。仕事柄、さまざまな土地に行って色々な不動産に触れますが、土地にもビルにもそれぞれの空気感がありますね。自分の直感を信じることが大切なんだろうなと思います。このオフィスの目の前にも神社があって、窓からは街路樹が見えますね。

ここは２階ですが、これより上階だと街路樹は見えないらしいですね。

そうなんですよ。ちょうどこの階が空いていて良かったです。

2022年の初めから軽く探し始めていましたが、なかなか良い場所がなく難航ぎみでした。そんなとき、居抜き退去する会社が次の入居者を探しているというお話を聞いて、ちょっとトライしてみようかなと思ったのがこの物件との出会いです。

弊社は前テナントの企業とも長いお付き合いがあり、移転を検討されているPIVOT様をご紹介いただきました。

実際に物件をご覧になって、いかがでしたか。

場所やデザインも含めて、「ここだったら仕事がしやすいだろうな」と思いました。かなり広くなるので、スタジオを併設しても十分なスペースがあり、社内外の仲間とのコミュニケーションが活発化しそうだとも感じました。もちろん、通信環境も良かったですしね。

ただ、低予算での引っ越しを考えていたので、金額の面だけがネックでした。

前職から10年来の長い付き合いがある映像制作会社と同居して家賃をシェアできることになり、なんとかクリアしました。同居してみると、ちょっとした打ち合わせや確認がとてもスムーズで、家賃以上のメリットを感じています。

実は、当時4社ほど検討中のテナントがいたんです。前テナントの原状回復期限が迫っていたこともあって、入居を希望するなら早いほうが良いとアドバイスさせていただきました。

新井さんの的確なプッシュもあって(笑)、検討から申し込みまで1カ月ほどだったしょうか。おかげでスムーズに入居できました。

デザインや形状に不満がないことが前提ですが、コストを抑えて、スピーディに移転できることですね。オフィスのデザインそのものを気に入っていたので、そのまま使えるものは使わせてもらいたいと思っていましたし、メリットしか感じませんでした。

居抜きで退去する側にとっても、原状回復の負担なく移転できるわけですから、お互いにとって良い方法ですね。

あえてデメリットを挙げるなら、私たちが退去するときに次の方たちが居抜きで入ってくれなかった場合、原状回復費用が必要になることくらいだと思います。

そもそも低予算で計画していた移転でしたから、投資すべきところとしなくてよいところ、何ができて何ができないかの取捨選択は熟慮しました。結果として、以前のスタジオで収録していた環境についてはそのまま再現するためにそれなりの投資をし、それ以外は壁紙を変えたり、扉をつけたりした程度でそのまま使っています。

総じてとても良いですよ。スタジオが併設されて利便性が上がり、通信環境も改善しました。以前は1つしかなかった会議室が複数になり、社内の打ち合わせもしやすくなりました。

それは良かったです。従業員の方も喜んでくれていて、我々としてもうれしいです！

基本的に定例ミーティングがある金曜日以外の出社は自由ですが、移転してからは出社率も高まっているんじゃないでしょうか。

前テナントが残していってくれたカフェスペースを活用して、従業員やPIVOTの出演者が気軽に立ち寄って帰れるような、用がなくても来たくなるようなオフィスにしていきたいですね。

この場所を使って、PIVOTに関わってくれる人たちのつながりを作っていけたらうれしいです。