オフィス空間をはじめとした人をとりまくさまざまな「空間」「環境」「場」づくりをサポートする株式会社イトーキと、オフィス移転のトータル支援を手掛ける株式会社HATARABAの共催ウェビナーが開催されました。
イトーキ社は人々がいまワークプレイスに求めるモノ・コトを分析し、「CMF」という概念を通して快適でトレンド性の高いオフィスを提案。HATARABAからはビルグレード・ビル設備や立地といった観点からの快適性やモチベーションを解説いたしました。
本記事は、2024年2月7日に開催されたウェビナーのイベントレポートです。アーカイブも配信しておりますので見逃した方はぜひそちらをご視聴ください。
株式会社イトーキ講演テーマ:内装の色・素材の活かし方
株式会社イトーキからはスマートオフィス商品開発本部・プロダクト開発統括部・CMFチーム所属菊池有紗氏に登壇いただき、『集いたくなるオフィスを実現するために』ということで内装の色・素材の活かし方についてお話いただきました。
講演の見どころ
イトーキ社の色や素材に関する取り組みCMF「COLOR(色)・MATERIAL(素材)・FINISH(加工)」の上位概念である『ITOKI SENSE』について解説。
CMFを生かすことでオフィス課題をクリア・改善につなげ、集いたくなるオフィスの実現から新しい価値の創造へ。
『ITOKI SENSE』は時代性、社会の潮流、様々な分野におけるデザイントレンドまたはオフィスの内装調査などの色々な観点で調査し、ものづくり・空間づくりへ展開することで、快適でトレンド性の高いオフィスを提案している。
『ITOKI SENSE』が2022年~2024年において提示している4つのコンセプトを解説。
Effortless(やわらぐ)・Refined(凛とした)・Woven(つむぐ)・Curiosity(跳ねる)
HATARABA講演テーマ:オフィス選びから見るオフィスづくりのヒント
HATARABAからは日本橋支店より川島が登壇し、ビルグレードや立地の観点からオフィスづくりのヒントを解説しました。
講演の見どころ
様々な観点から複雑化するオフィス構築をサポートしてきたHATARABAは、オフィスを中心として「はたらく場所の最適化」を提案。
オフィス仲介を数多く担当してきた経験に基づき、出社したくなるオフィスを例を挙げながら解説。
立地や設備といった観点から快適性を考慮し従業員がオフィスに何を求めているかを再定義。
オフィス選びの秘訣は最新情報(マーケットレポート)と現状課題の見直しが重要。未来を見据えた情報取集と戦略を推奨。
Q&A
ウェビナー各講演後に、Q&Aの時間が設けられました。
Q.CMFを活かすことで、”従業員のモチベーションを高める”ことにつながる理由をもう少し詳しくお聞かせいただければ幸いです。
A.空間の中で目的にあわせてCMFをデザイン(設計)していくことで、集中力を高めたり、快適に過ごして業務の能率を上げるなど、活動にあわせた過ごし方ができると考えています。(イトーキ菊池氏)
Q.ITOKI SENSEには4つのコンセプトがあるとのことですが、ひとつのオフィスに4つすべてを入れなければいけませんか?
A.オフィスという1つの空間の中で4つ全てを入れなければいけない、ということはありません。「やわらぐ」と「凛とした」など、2種類程度を組み合わせて取り入れるケースが多い印象です。(イトーキ菊池氏)
Q.実際にITOKI SENSEが採り入れられた空間を見学することはできますか?
A.日本橋にあるITOKI TOKYO XORKは、どなたでも見学していただくことができます。全てのSENSEを紐付けているということではないのですが、各コンセプトを意識し作られているエリアを見ていただくことが可能となっています。(イトーキ菊池氏)
Q.フリーアドレスのオフィスのコミュニケーションについてメリット・デメリットを教えていただきたいです。
A.フリーアドレスは会社によって、向き不向きがあります。フリーアドレスにしたからといって、コミュニケーションが闊達になるということではないかと思われます。一般的には、コミュニケーション面におけるフリーアドレスのメリットは、座席の流動性が生まれ、交流が活発になることと言われています。デメリットは、座席管理が難しいという面等があげられます。(HATARABA川島)
Q.賃料1.5%低下とご説明がありましたが、全国的に見てでしょうか。全国的に賃料の値上げを依頼されるケースが多く気になりました。
A.本講演でお話したのは、都内の主要5区での100坪以上のデータになるのですが、相場を見る際はしっかりと類似物件がどのぐらいで募集になるかを見る必要があります。お困りの案件は、ぜひご相談いただければと存じます!(HATARABA川島)
Q.ITOKI SENSEの中でランキングをつけるとしたら、どの順で人気でしょうか?
A.ランキングで把握することはしていないので数では表せないのですが、オフィスに多く取り入れられているのは「やわらぐ」「凛とした」です。近年のトレンド性が高いオフィスには、「つむぐ」も多く採用されている印象があります。「跳ねる」は、4つの中では少数ですが、効果的に使われているオフィスはデザインがとても素敵です。(イトーキ菊池氏)
Q.オフィスをリニューアルする上では、どのようなことから考えるのがおすすめでしょうか?作りたい空間なのか、コンセプトなのか?
A.オフィスのリニューアルはまずはリニューアルの目的を明確にする必要があります。そこからコンセプトを策定し、プロジェクトを進行させることが重要です。
Q.出社したくなる、集まりたくなるオフィスにおいて、優先順位をつけるのであれば、どれが優先度高いでしょうか?Ex.立地やビルグレード、共有部の充実度(社食やラウンジなど)、ゾーニング(1フロアに集める)等
A.会社によって変わってきますので、恐縮ながらお答えが難しいです。社内アンケートなどを取り、項目ごとにスコアリングしていき、自社・従業員にとって何が重要かを見極めるのが有効かと思われます。(HATARABA川島)
Q.ITOKI SENSEは更新したときに、どこかで見れますか?
A.イトーキのホームページ上にITOKI SENSEのページを設けていますので、こちらでご確認いただけます。(イトーキ菊池氏)
https://www.itoki.info/products/cmf/
Q.おなじフロア内で出社したくなるためにはどんな工夫ができますか?
A.協業しやすい、というのが一番のポイントなのかなとは思います。ゾーニングの観点から話しますと、横長のオフィスで真ん中に休憩ラウンジを設けたり、印刷スペースなどを設けて交流の場があると面白いと思います。また、ご飯を提供したりお弁当を無料で出したりなどの工夫をされている企業様もいらっしゃいます。(HATARABA川島)
Q.ITOKI SENSEのラインナップはどのくらいの周期で見直されるのでしょうか?今オフィスに取り入れるとしたら、どのくらいでそのオフィスの見直しが必要なのかな?と思い参考にしたいです。
A.2年ごとに見直し、更新をしております。時代や人々の気持ちに合わせて更新され、それによって製品の色合いや内装の色合いも変化していきます。 トレンドは急に大きく変化するものではなく徐々に移り変わるものですが、オフィスのCMFを見直したい場合、4~5年前後を目安にすると良いかと思います。(イトーキ菊池氏)
実施概要
- テーマ
- 集いたくなるオフィスを実現するために
~オフィス選びから内装の色・素材まで、よりよいオフィスづくりのヒント~ - 登壇者
- 株式会社イトーキ:菊池有紗 氏
株式会社HATARABA:川島崇史 - ウェビナー開催日時
- 2024年2月7日(水)12:00-12:45
- アーカイブ配信期間
- 2024年3月29日(金)18:00まで
2024年3月29日(金)18:00まではアーカイブ配信も行っておりますので、この機会にぜひご視聴ください!