株式会社HATARABAでは、総務担当の方に向けた会員制サロンFMconnectを運営しています。
本記事は、2025年12月4日(木)にNECネッツエスアイ株式会社(以下、NECネッツエスアイ)の本社オフィスで行われたオフィスツアーの様子についてのレポートです。
FM connectご参加企業
今回は下記の企業様をはじめとする、14社のファシリティ担当者にご参加いただきました。
・株式会社セブン-イレブン・ジャパン
・東鉄工業株式会社
・日清医療食品株式会社
・日本たばこ産業株式会社
・ネットワンシステムズ株式会社
・パーソルキャリア株式会社
・古河電気工業株式会社
など (五十音順)
NECネッツエスアイのオフィスについて
オフィスツアーの前に、総務の内山様より、コンセプトのご説明をしていただきました。
NECネッツエスアイの本社オフィスは、芝浦工業大学の元キャンパス。2023年より一棟借りし、オフィスとして活用しています。
「弊社は2007年より『働き方』を検討してきた背景があります。働き方改革のポイントは『自ら考え、実践すること』。弊社だけではなく、各グループ会社それぞれが目的に合った働き方を実践してまいりました」(内山様)
いろいろと試したいことがありながらも、テナントとして入居している場合、融通が利かない部分もあるもの。一棟借りは自由度が高いことが利点だったといいます。
2023年に実施された本社移転のポイントは、「設備転用」「高い自由度」「オフィスコスト」の3点でした。2点目の高い自由度に関しては、先ほど触れた「元キャンパスの一棟借り」がその理由です。入口を入ればフロア間の移動を遮るものはなく、どこでも行ける作りであることが元キャンパスの特徴。その構造を活かしたオフィスづくりが行われました。
芝浦キャンパス時代の使い勝手の良い設備はそのまま転用。間仕切りは58%を転用、什器については移転前のオフィスから69%を転用されました。本イベント会場となった部屋は、実は元講堂。可動式間仕切りを取れば大きな講堂となり、新入社員の入社式など、大人数が集まる場として活用されています。既存のものを転用するのは、コスト面にも利のある施策です。
オフィスツアー、スタート!
グループに分かれ、オフィスツアーを行いました。
1階 エントランス
デザインにこだわられたというエントランス。五感を大切に、緑やアロマ、季節に応じて照明のカラーを調整するなど、一工夫もされています。
1階には、安心安全で高品質なプロジェクト遂行を支える指令室も設けられています。普段はZoomにて全国各地の現場作業レビューを行い、相談にも乗れる体制を整えています。また、有事の際には災害対策室を立上げ、安否や被災状況の情報を収集し、適切な報告ができるようになっているのだそうです。
屋上には非常用発電機を設置し、停電時には約60時間は自社で発電して供給できる設備も完備。非常時でも連絡が取れるよう、通信手段も備えています。
1階 共有ブース
エントランスを入った中には、グループ社員も使うことができるタッチダウンエリアがあります。
奥には、個室ブースも。当初は自由に使えるようにしていたそうですが、一部で専有する方や飲食マナーに問題のある方が見受けられるようになったことから、運用ルールを変更。飲食は禁止とし、用途を会議や電話と明記。1人あたり1回の利用時間を最大2時間としました。
ルールを周知する看板
利用時間は、各ブースの扉に貼り付けたホワイトボードに自分で記載。手軽に取り入れられるアイディアです。
2階 会議室・カフェスペース
奥に写っている“キャンパス”らしい階段を上り、2階へ。通常、オフィスでは各フロアに防火扉がありますが、こちらにはありません。そのため、階段での移動で感じるハードルが下がり、階段で行き来する人も多いのだそう。気軽に別のフロアへと移動することにより、健康増進、コミュニケーション活性化に役立っています。
2階壁面に描かれているのは、2023年に70周年を記念して描かれたもの。海底から宇宙まで、NECネッツエスアイの事業領域と目指す未来とが描かれています。
また、同フロアには会議室とカフェスペースもあります。会議室は教授や理事長の部屋だったものを活かし、間仕切りをそのまま残して作られました。
「Well cafe」は、管理栄養士が常駐し、健康維持・増進に役立つドリンクを社員に手頃な値段で提供しています。四半期に1度、健康に関するイベントも企画されているのだそう。
8時半から11時限定で、具だくさんなみそ汁やスープをふるまうなど、社員の健康を意識した施策も行われています。
カフェスペースにある什器は、移転後、使い勝手を加味してワークスペース用のものにリニューアルされました。あくまでもコミュニケーション目的であることを前提としつつ、ちょっとした作業もできるようになっています。
3~6階 チームで働ける執務エリア
3階から6階は、チームで働ける場所として運用。写真は4階の様子です。
4階のフロア入口には自社実践として自社のソリューションが設置されています。フロア内の環境状態を3Dマップで可視化。タッチパネルになっており、温度や湿度、CO2濃度など、自由に確認することができます。人の出入りは出入口にあるカメラでカウントされています。
これらのデータを活かし、空調の調整、電力の見える化が行われています。いずれは拠点をつなぎ、連携していきたいとのこと。
また、モバイルバッテリーを置き、電源工事をせずにどこでも仕事ができるようにするなど、さまざまな取り組みが行われています。
7階 コーポレートスタッフ用執務エリア
7階も執務エリアですが、こちらは人事、総務、経理などコーポレートスタッフが集まったエリアとなっています。
手前には「ウェルカムデスク」を設置し、パソコンの不具合などのよくある問い合わせに答えられる機能を集約しています。
その他のエリアはグループアドレスでの席運用としています。移転直後はフリーアドレスでしたが、人事部や経理部などのスタッフ職は業務特性上チームで働くことから、部門長を固定席としたグループアドレスに変更されました。
その他、天井部の空いたセミクローズブースだった部屋を取りやめ、クローズドな会議室にリニューアルするなど、使ってみて不都合が出た際には、柔軟に改善策を講じられています。
社員の荷物は、「モバイルバッグ」というバッグで管理されています。2021年から導入された仕組みで、それ以前は個人ロッカーだったとのこと。個人の荷物がコンパクトにまとまったことで、個人ロッカー時代と比べて異動時にもスムーズに対応できるようになったのだそうです。
フロア内のサイネージは始業・就業時にはチャイムが鳴り、10時、15時には体操の音楽が流れる仕組みも。他の拠点ともつながることができる仕掛けです。
8階 ワーケーションエリア・講堂
8階は現在、全社プロジェクト用のスペースが設けられています。元はオフィスワーケーションエリアとのこと。1階と同じく、自然を感じられるスペースです。
今回のイベント会場となった講堂も8階にあります。全社イベントの場としても活用されるなど、わざわざ別の会場を準備せずともオフィス内でまかなえるのは利点です。
質疑応答
Q.こちらのビルの収容人数と座席数は。
A.在籍人数は1500人。1フロア200席ほどで、現在の席数は1000席弱程度です。
Q.スマートオフィスの一環であるカメラ、センサーで得られる情報について、今後AIを使って予測させるといった計画はあるか。
A.構想はありますが、具体的な話はこれからで、まずは見える化している段階です。デジタルツインを使っている以上、将来予測は当初から目的に含まれており、今後搭載されることを期待しています。
座談会
チームに分かれて座談会が行われました。
今回、ご用意したトークテーマは「会議室の運用方法」「福利厚生や健康経営の取り組み」。こちらをベースに、各グループの参加者が今気になるテーマを持ちより、情報交換を行いました。
時には大きな笑い声が沸き起こるなど、今回も大いに盛り上がるひと時となりました。
FMconnectでは、引き続きコンセプトに共感いただける方や、ファシリティ業務に携わる方をお招きしております。