株式会社GOKKO

300坪~1000坪
メディア
拡張移転
設立から5年以内

クリエイティブに没頭できる環境を整備。撮影スタジオを併設したオフィス作り

YouTubeやTikTokなど、縦型動画プラットフォームに投稿するドラマ作品作りを手掛ける株式会社GOKKO。前オフィスが手狭になったことから、スタジオ併設型のオフィスへの移転プロジェクトを始動。物件のご提案、内装会社の選定サポートを株式会社HATARABAが担当いたしました。CEO兼ごっこ倶楽部プロデューサーの田中聡さん、COO 統括プロデューサーの志村優さんにお話を伺いました。(以下、敬称略)

背景・課題

  • ・社員が増え、オフィスに入りきらない状態だった
  • ・撮影スタジオを併設したかった
  • ・会社のブランディングにつなげたオフィスにしたかった

ポイント

  • ・南北に分けられた物件を借り、執務エリアとスタジオエリアを分けることで業務効率を向上
  • ・ブランディングに沿ったエントランス、オープンスペース作りを実施
  • ・仮眠スペースなど、制作現場にあるべき設備を整備

投資はクリエイティブへが基本方針。コストを抑えながら、撮影スタジオ併設型のオフィスを作りたかった

貴社の事業についてご紹介ください。

田中

TikTokやYouTubeショート、Instagramリールのようなプラットフォーム向けの縦型ショートドラマを制作している会社です。クリエイター集団「ごっこ倶楽部」からスタートし、今は正社員60名ほどの規模になりました(2025年2月取材時)。企業様からの依頼を受け、企業PRにつながるショートドラマの制作も行っています。

お二人の業務内容、今回のプロジェクトへの関わり方についてもお聞かせください。

株式会社GOKKO CEO / ごっこ倶楽部プロデューサー

田中

弊社はコーポレート・プロデュース・クリエイティブと大きく3つのセクションにわかれていまして、3人の役員で分担しています。私はコーポレートを、志村はプロデュースを担当しています。弊社はクリエイティブカンパニーですので、コンテンツ作りに100%投資していくことを基本方針としています。オフィスに関しては機能面を重要視し、そのジャッジやハンドリングを私が担った形ですね。

株式会社GOKKO COO / 統括プロデューサー

志村

社内での役割は田中が話した通りです。今回のオフィス作りでは、企業ブランディングに即した空間設計の検討と、そのディレクションを担当しました。撮影スタジオ機能を持たせたオフィスにするため、「僕たちらしい作品を、いかにたくさん生み出せるか」を重視しましたね。それは広さもですし、照明もですし。

また今回の移転は、会社としてのリブランディングのタイミングでもありました。これまでは「ごっこ倶楽部」を前面に出していましたが、今後は「GOKKO」という会社として、どういった在り方を目指すのかを見直し、世界観を再設計しました。そうした想いは、撮影スタジオのエントランスやオープンスペースにも色濃く反映されています。

移転の経緯をお聞かせください。

田中

今回の移転は、弊社にとって2回目となります。最初は一軒家への住み込みから始まっていまして、その家を出なければいけなくなったタイミングで初めて「オフィス」を設けました。その際、スタジオがオフィスと分かれたのですが、徒歩15分程度の距離感が不便で。その後、徒歩2分にある場所を借りられたことで、スタジオとオフィスが近いメリットを体感しました。ですので、次に移転するときは「スタジオ併設型のオフィス」が必須条件でしたね。

今回、オフィス移転を決めたのは、人員が増えてオフィスが手狭になったためです。35.7坪で、全員集まれる機会を作っても集まり切れない状態になっていたんですね。2024年4月に行った資金調達は、自社スタジオ作りを目的としたものでした。クリエイティブにお金を使うと掲げている会社ですし、オフィスには過度にコストをかけたくないところではあるのですが、効率的にクリエイティブな仕事ができるようなオフィス機能を備えることも重要です。リモートワークも推奨していますが、オフィスで集まって仕事をすることもあるので、会社として働きやすい環境を整えたいと思っていました。

HATARABAとの出会いのきっかけは何だったのでしょうか。

HATARABA 丹野

HB丹野

最初にやり取りさせていただいたのは2023年2月ごろで、御社が一棟貸しできる物件を探されているというSNS発信をもう一人の担当である島袋が見て連絡したのがきっかけでした。今回のプロジェクトはその1年後、2024年2月くらいに「本格的に物件を探します」と発信されていたのを見て、こちらからあらためてご連絡をさせていただいたところから始動しています。

田中

当時は「もし一棟貸しで良い物件があれば」という温度感でした。ただ、実際に探してみると、立地条件が厳しかったり、駅から徒歩20〜30分といったアクセスの悪い場所ばかりだったりして、なかなか理想の物件が見つからなかったんです。たとえ良さそうな物件が見つかっても、今度は単価が跳ね上がってしまい、なかなか借りるには至らなかったという状況でした。

HATARABAをお選びいただいた決め手をお教えください。

田中

実は3、4社から連絡を受けたのですが、お話したのはHATARABAさんだけなんです。他社さんと比べて、ご提案内容に魅力を感じました。30ほど候補を出していただいたのですが、その中でも「ここになるだろうな」と当てを付けてくださっていて、比較対象と共に「ここが違うからこちらがいいと思います」と教えてくださったんですよね。エリアの絞り方、坪単価、広さなどにアドバイスをいただき、早々に「湾岸エリアしかないと思います」と言っていただきました。そこに「今後の増床も見据えるなら」という条件を加えて考えていくと、自然と今の物件に絞られていった感じです。ただ、もう1つ迷った候補もあって、最終的にはかなり悩みました。

HB丹野

スタジオを作られることがわかっていたので、内装関係において「できる・できない」が重要だなと思っていました。打合せ前から、島袋と「湾岸エリアしかないだろうな」と話していました。

田中

「ほぼここしかないだろう」という状況であったとしても、こちら側としては他も知りたい気持ちがあります。とはいえ、条件に全くかすらない物件を提示されたところで、そこが候補になることはない。その点でお二人は、候補の幅の広げ方と狭め方が絶妙でした。他社はこちらが提示した条件に合うものをピンポイントでしか提示してくださらないケースが多く、「それなら自分たちで検索するのと変わらないのでは」と思っていたんですよね。

我々より専門知識があるからこそ依頼しているわけで、こちらが出したことだけに留まる提案だと、正直物足りないなと感じてしまいます。その点、最初に島袋さんとお話したとき、スタートアップ界隈の情報にも詳しく、どの会社がどのフェーズでどれぐらいの規模感のオフィスを選ばれたのかを教えていただいたのも参考になりました。

HB丹野

島袋は弊社のスタートアップ専門チームのメンバーなので、社内の中でもスタートアップ界隈に詳しいんです。

田中

そうだったんですね。出していただいた物件がどれも的を射ていて、「この人と付き合っていきたい」と思いました。というのも、他社さんだと「スタートアップならキラキラしたオフィスがいいですよね」といった先入観で、ガラス張りでおしゃれなだけの物件を出されることが多かったんです。でも、実際の私たちは“キラキラ系”とは真逆のスタートアップ(笑)。前のオフィスを見ていただけたら、それが一目瞭然だったと思いますし、お台場エリアをご提案くださったのも、HATARABAさんだけでした。

HB丹野

島袋が御社のメディアやSNSを見ているなかで、「やりたいことが明確にある企業様だろう」と推測していたため、「キラキラ」は最初からイメージしていませんでした。

田中

あと1番良かったのは、スタジオを作られているオフィスをいくつか見学させていただいたことでした。ふわっとしていたイメージが具体化しましたし、予算感の解像度も上がりました。立地も実際に行ってみなければイメージが湧きづらかったですし、オフィスごとにできること、できないことを教えていただくことで検討材料を揃えられました。

物件を選ぶ際に難しかったポイントはどこでしょうか。

田中

広さですね。最初は片側半分だけ借りる予定だったのですが、最終的にはもう半面も借りる判断をしました。これはフリーレントや助成金の利用で予算内に収められることがわかったからの意思決定でしたが、今思えば、本当に広げておいてよかったと思っています。あのままではたぶん、もう今頃キャパオーバーだったかもしれません。

志村

もし半面だけだったら、移転してすぐに「移転の意味がない」状態になっていた可能性がありますよね。

田中

片側半面で検討していたときのレイアウトだと、オフィスが機能しなかったと思います。オフィスエリアが真ん中にあり、両サイドにスタジオがあるレイアウトだったのですが、これだと撮影時に話せないなと。

HB丹野

当初、施工業者さんからそうした提案がありましたね。

田中

執務エリアで話せないとなると、出社して仕事をする意味が失われます。「これだと仕事ができないじゃん」となるところでした。

スペースに関しては、さらに隣も借りるか悩んだんです。結局見送ったのですが、実はここも借りておけばよかったかなと思っています。でも、「そこまでの広さがいるだろうか」という話と、「今回借りたスペースが505坪、GOKKO坪だ」という話がありまして。ただ、全部借りたらエレベーターエリアの内装もいじれたなという想いがありますね。

HB丹野

いつか増床されるときを見越して、実はお隣は空いたままにしてくださっています。いつでもご相談ください。

執務エリアも撮影スポット。制作効率を上げるオフィスを実現

新オフィスの内装に関するこだわりについてお聞かせください。

志村

撮影をどれぐらいのクオリティでできるのかが主目的なので、その要素に対して3社によるコンペを行いました。あとはブランディングですよね。

志村

北側にある撮影スタジオエリアのエントランスは真っ黒にし、スリッパに履き替えて中に入る仕様にしました。エントランスの黒壁は、3面材質を変えています。これは、真っ暗な中で1つの被写体を映す縁の下の力持ちたちを表していまして、陰の立役者たちが1作品を作っているんだという想いを込めて考えたものです。

そこから中に入ったオープンエリアは、映画館の待合ロビーをイメージしています。キャストさんの休憩スペースでもあり、わくわくしながら上映を待つように、作品の完成を待ってもらいたいと思って作りました。高級映画館、109シネマズプレミアム新宿をモチーフに、リッチな空間に仕上げています。

志村

撮影スタジオエリアには16のスタジオがあり、それらをいかに上手く使えるように、かつバラエティに富んだ中身にしていくかを重視しています。撮影の頻度によって配置を変え、互いの音が干渉しないようにするといった一見地味な工夫も凝らしています。あとは、いかに1部屋で多くのシチュエーションを撮影できるかも考えていて、家具の配置や種類にこだわり、調光機能付きの照明も備えました。

田中

テレビドラマや映画とは異なり、縦型動画は映り込む背景が少ないため、だからこそできる工夫があるんです。

志村

執務エリアにあるファミレス席やオープンスペース、会議室も撮影スポットです。会議室は、名作映画の名前を付け、その作品に合った雰囲気の部屋に仕上げました。会議室のモニターは、縦型に向きを変えられるのが特徴です。

田中

あとは仮眠スペースですね。撮影内容によっては、深夜や早朝に及ぶこともあるのが制作の現場。テレビ局では当たり前のように整えられている環境に可能な限り近づけるため、仮眠スペースを設けました。

HB丹野

このビルにはシャワー室があり、御社の入居に伴い、久しぶりに使えるようにしていただきましたね。

田中

シャワー室もテレビ局にはある設備です。ビル側のご協力を得て環境を整えられてありがたかったですね。

次の増床では、業界や街に貢献できる「撮影村」を作りたい

移転後のご感想、周りからの反響をお聞かせください。

志村

池袋からの移転と大きくエリアが変わる移転となりましたが、想定以上に出社する社員がいる印象です。広くなって働きやすさが担保され、コミュニケーション量も増えたように感じますね。オフィスからの眺めが良いため、これまでワーケーションする必要があった仕事が、オフィスでできるようになっているようです。

HB丹野

採用と出社率に懸念があると話されていたため、安心しました。

田中

むしろ出社が増えていると思います。これは「オフィスまで40分以内の家に引っ越しした際に引っ越し祝いを出します」という福利厚生を用意しているのも功を奏しているのかもしれません。

今後のオフィスの展望をお聞かせください。

志村

2025年、日本で1番縦型ショートドラマを撮影する会社になることを目標に、15〜30話という長編ショートドラマの大型撮影も進めていきたいです。ますますメンバーが増えていく中、これまで以上にコミュニケーションが増えていくでしょう。撮影部隊も増え、作品数も広がっていきます。ご覧いただく方にどういう感情を抱いてもらいたいかを考え、デザインで形にできるよう環境を整えていきたいです。

田中

私は日本の制作環境を危惧しています。この3年間でわかったのは、撮影環境が整っていないことが、制作に時間もお金もかかる原因となり、結果としてクリエイターの報酬が上がらないという悪循環を生んでいるという現実です。クリエイターが没頭できる環境を作り、稼げる環境を作らなければ、コンテンツ量が減っていってしまうでしょう。

スポンサーの費用が落ちて制作予算を下げざるを得ないのが現状です。だからこそ、制作効率を上げる努力が必須だと思っています。例えば、世界では当たり前になっている12時間2部制の制作スタイル。12時間以上の撮影はできないけれど、組織としては24時間稼働しているとなると、効率も上がり、働く人はクリーンになる。まずは自社から、こうした取り組みを進めていきたいです。

私の野望は、お台場エリアに撮影村を作ること。これは増床計画でもあり、業界への貢献でもあります。自社以外の方にも割安で撮影に活用していただけるようにし、映画村のように一般の方に遊びに来てもらえる場にしたいなと。すでにパートナーを探し始めていて、2030年までにはやり切りたいです。飲食店にとっての経済効果だけ見てもかなりのインパクトをもたらせる計算なんですよ。今、弊社だけでも毎日10万円分のケータリングをしていて、月間だと300万円。飲食店の経営が成り立つレベルのニーズがあるので。

最後に、HATARABAと営業担当へのご感想をお寄せください。

田中

重ねてになりますが、スタートアップの状況への理解があり、我々がやりたいことを汲み取った提案内容が非常に良かったです。内装業者の選定を行う際もお力をお貸しくださり、セカンドオピニオンのようにいろいろ相談できたのが心強かったですね。今後の増床、撮影村の計画時も、ぜひお力をお借りしたいです。

HB丹野

計画を聞いていてワクワクしました。こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします!

会社概要

会社名
株式会社GOKKO
移転先
東京都港区
設立
2022年2月
従業員数
正社員85名(2025年4月時点)
移転後坪数
505坪
企業URL
https://gokkoclub.jp/
取材
2025年2月

取材・文:卯岡 若菜 撮影:竹井 美砂子

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