フードデリバリーサービス「出前館」でおなじみの株式会社出前館。LINEとの資本業務提携により、本社オフィスをLINEオフィスと同ビルに移転。
しかし、人員増加によりそのオフィスのスペースが足りなくなり、対応に迫られました。オフィス内のレイアウト変更、増床、本社ごとの移転と選択肢がいくつかあるなか、今回選んだのは「WeWork」を活用しての増床です。総務の北村様、長澤様にお聞きしました。(以下敬称略)
背景・課題
- ・人員増加により、本社オフィスの席数の不足問題に直面
- ・総務にオフィス移転プロジェクトの専任者がいなかった
- ・拠点の追加、本社移転など、多くの選択肢から選ぶ必要があった
ポイント
- ・コスト面・対応の身軽さを考慮しWeWorkを選択
- ・本社オフィスと同ビルでの拠点追加が実現し、働きやすさも担保
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人員増加により何らかの対応が必要に
北村様、長澤様の業務内容、今回の移転で担われた役割についてお聞かせください。
北村
総務グループのマネージャーを務めています。総務の仕事の中にオフィス関連業務があり、その主担当を長澤が務めました。
長澤
出前館にはファシリティ担当者が明確におらず、必要に迫られてファシリティや移転プロジェクトが立ち上がってきた形です。普段は社長秘書業務のほか、バックオフィスとしてオフィス全般の管理やオフィス内プランの計画を担当しています。ただ、実際にオフィス移転に携わったことはありませんでした。
今回の移転の背景についてお聞かせください。
長澤
人員増加によるスペース不足です。
北村
弊社は以前、本社が大阪にあり、東京オフィスが東京駅にありました。東京に本社を移すことになったのは、LINEとの資本業務提携がきっかけです。
そこからさらにLINEオフィスと同じビルに本社を移転したんです。ネットワークの調整はありましたが、荷物移動やデスクの用意だけで移動できたため移転自体はそう大変ではありませんでした。LINEからの出向者や転籍者が多いこともあって、今のオフィスに馴染むのも早かったですね。
長澤
昨年の秋に約800億円の資金調達に成功し、成長スピードが今まで以上に加速しました。同時に採用人数も増え、このままだと本社の座席が不足すると予想されたため、御社と増床についての話を始めました。
いくつかの選択肢から選んだ「WeWork」を活用しての増床
弊社との出会いについてお聞かせください。
北村
LINEがファシリティのノウハウを有しているため、こちらから相談を持ち掛けたんです。そこで御社を紹介されました。
その時点で、「LINEが信頼しているなら大丈夫だろう」と特に何も心配はしていませんでした。その後、実際にお会いして提案を受け「これはお任せできるな」と実感しました。
金子
ありがとうございます。LINE様とは長くお付き合いをしております。
LINE様のファシリティに関する意思決定に携わらせていただくなかで、社内のフローや手続きの内容をある程度把握できていました。今回の出前館様も同様の手続きがあるのだろうとある程度予測を立てて進められました。
御社の働き方についてお聞かせください。
長澤
リモートができる部署はリモート、出社が必要な部署は出社と、部署単位で働き方が異なります。
どんどん人が増えているため、オフィスのキャパシティのことを考えるとリモートを推奨したいところではあるのですが、仕事のパフォーマンスの質を落とさないことを考えると、なかなか難しいところであるというのが現状です。
新オフィスとしてWeWorkを選ばれた経緯をお教えください。
長澤
いきなり移転ありきではなく、まずは今の本社オフィスのレイアウト変更で対応できないかという事から検討を始めました。大きめの会議室を執務スペースにする、カフェを減らすなどですね。
ただ、会議室も必要なものですし、やはりどうしても座席数が足りないよねと。そこから移転に向けて考え始めました。それも拠点を増やすのか、本社ごと移動するのかなど、いくつかの選択肢がありました。
金子
人員の増加をグラフ化し、どの時期にはどれぐらいの席数が必要になっているかを可視化しましたね。そこから物件をご紹介しました。そのうちの1つが、本社オフィスと同じビルに入っているWeWorkでした。
北村
レンタルオフィスの存在自体は知っていたのですが、あらためて金子さんから一般的なオフィスとの違いやメリットデメリットの説明を受けました。
レンタルオフィスであれば内装にお金をかけることなく入居できます。人員計画を考えたなかで、3年後5年後の予測が難しいことがあらためてわかり、状況に応じて柔軟に対応しやすいレンタルオフィスを選択しました。
その中でもWeWorkを選んだのは、本社オフィスと同じビルであるという立地、あとは規模とグレード、金額のバランスが見合っていたからです。
長澤
一般的なオフィスの場合、契約周りが煩雑なため身動きが取りづらいと教えていただきました。メリットデメリットを聞いた上でレンタルオフィスに気持ちが傾いていましたが、金子さんからは一般的なオフィスの資料もいただきました。
お恥ずかしながら、総務でオフィス移転のプロジェクトを担当した者がいなかったので、オフィス市場の情報や今後予想される流れ、レンタルオフィスと一般的なオフィスとのランニングコストの違いなど、さまざまな情報をスピード感を持って提供してもらえたのが非常にありがたかったです。
北村
今回の移転はもちろん、出前館総務としての知識や経験の幅も広げてもらえたなと感謝しています。
今回の移転において、何か難しかったことがあればお聞かせください。
北村
セキュリティ面ですね。ネットワークセキュリティの調整が難しかったです。
金子
セキュリティ面でOKが出るかどうかがWeWorkに入れるかどうかの決め手でしたね。
北村
一般的にサービスオフィスになるとセキュリティはどうなんだろうと気になっていましたがWeWorkにはオフィスの中が見えない仕様にしていただいたり、ネットワークの打合せを重ねていくことで安心が出来ました。
長澤
WeWorkとの契約締結までには数ヵ月ほどかかりました。
金子
そのあたりを読むことができたのも、LINE様とのお付き合いがあったからこそだと思います。
北村
増床後のアフターフォローまで伴走していただけるんだと驚きましたし、助けられました。
WeWorkを使う社員は決まっているのでしょうか。
長澤
決まっています。WeWorkをオフィスとしているのは2部署ですね。この2部署は人材流動が激しくない部署です。WeWorkで働くにはカード発行手続きが必要なため、アルバイトや派遣社員など入退職者が多い部署は工数がかかるだろうと判断しました。
レンタルオフィスの良さも享受し、快適なワークライフを実現
移転後、社員の方の反響はいかがですか?
北村
快適に利用できていると聞いています。本社が10階から12階と元から階数移動があるため、WeWorkからの階数異動もそう苦になることもなかったのでしょう。社員にも非常にスムーズに受け入れられています。
ミーティングの時だけ本社に降りてくる人もいますし、同じビル内で拠点を増やせた事は、非常に利便性のメリットが大きいですね。
長澤
全社員がWeWorkを使えるわけではないので、あまり大きな声では言えませんが、WeWorkならではのカフェやラウンジが利用できる事も社員に喜んでもらえているようです。
社内の情報セキュリティの関係上、共用部で仕事をすることはないのですが、リフレッシュに役立っていると聞いています。
今後の展望をお聞かせください。
長澤
今後も出社とリモートとのハイブリッドで進めていくと思います。採用も続けますが、大量に採用するのではなく、なるべく少ないリソースで高いパフォーマンスを出せる社員が集まるようにしたいですね。
そのためにも、オフィス環境や福利厚生を含め、魅力的な会社にしていきたいと思っています。
今後弊社に期待することがあればお聞かせください。
長澤
現在の計画だといずれまたスペースが足りなくなることがわかっています。その際に増床するのか移転するのか、そろそろまたご相談を始めなければと思っているところです。1番良いのはこのビル内で空きが出ることなので、金子さんにはぜひ最速で情報をいただけると嬉しいです(笑)。
北村
今回は本当に金子さんにお任せしきったといっても過言ではないくらい、思っている以上のことをやっていただきました。要望やデータに対して提案いただくことが多いのですが、金子さんは当事者意識を持って同じチームとして提案してくださる印象です。
むしろ、次はこちらからいかに金子さんが提案する際に役立つ有益な情報を提供できるかどうかだなと。ぜひ今後もお付き合いいただきたいと思っています。
金子
ありがとうございます。途中で変更になった、情報が増えたということも大歓迎ですので、気になさらずいつでもご提供いただけると嬉しいです。こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。
会社概要
- 会社名
- 株式会社出前館
- 増床先
- 東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目27番5号 リンクスクエア新宿
- 企業URL
- https://corporate.demae-can.com/
- 取材
- 2022年12月
取材・文:卯岡 若菜 撮影:原 哲也