株式会社コドモン

教育関連
ソフトウェア・アプリケーション
300坪~1000坪
300人~
拡張移転
設立5~10年

働き方の多様化と“象徴”としての空間を求めて。偶発的な対話が生まれるオフィス作り

保育・教育施設向けの業務支援ツールを主軸に、子どもの育ちや学びを支えるサービスを展開している株式会社コドモン。今後の成長を見据えて五反田JPビルディングへオフィスを移転されました。前回の移転に引き続き、物件提案から移転完了までを株式会社HATARABAがサポートいたしました。

自然にコミュニケーションを取れるワークプレイスは、部署の垣根を越えた情報共有を促し、迅速な意思決定とイノベーションの創出につながります。

同社の新オフィスのテーマは「人が自然と集まり、思わず話したくなる空間」。移転プロジェクトに携わられた多田さん、佐藤さん、平沼さん、大江さんにお話を伺いました。(以下、敬称略)

背景・課題

  • ・社員数の増加により、オフィスが手狭になっていた
  • ・物理的な制約が多く、出社するメリットが感じづらくなっていた
  • ・多様な働き方を支える“会社の象徴”となる空間が必要だった

ポイント

  • ・偶発的な対話が生まれる動線・レイアウトを設計
  • ・業務特性に応じた多様な執務スペースを整備
  • ・開放感や温かみのある内装を随所に設計

私たちらしく働けるオフィスで、子どもたちの未来を支える基盤を築く

貴社の事業についてご紹介ください。

コーポレート執行役員 多田さん(現法務)

多田

「子どもを取り巻く環境をテクノロジーの力でよりよいものに」をミッションとして掲げ、それを実現するために様々なサービスを提供しています。主力事業は保育園と保護者のコミュニケーションツールや保育園の業務効率化ツールで、同ツール内では写真販売サービスも展開しています。

また、保育園専用の求人サービスや保育園向けのECサイト「コドモンストア」も運営しています。今後はtoCサービスも検討中で、保護者向けサービスを提供していく予定です。

さらに行政や他の民間企業と連携することで、子どもを主役にしたサービスを展開し、豊かな社会インフラを作っていきたいと考えています。

みなさんの業務内容、今回のプロジェクトへの関わり方についてもお聞かせください。

多田

私は移転プロジェクト当時、コーポレート執行役員としてプロジェクト責任者を務めました。前半はPM(プロジェクトマネージャー)としての動きもありましたが、後半からは平沼にPMを任せ、全体の進捗管理をしていました。

平沼

コーポレート統括部環境推進グループの平沼です。私はPMとして全体進捗を見つつ、要所ごとに実務対応を行いました。

大江

同じく環境推進グループの大江です。私は移転を機に変更されたルールの調整や引っ越しに関わる作業、退去対応などを担当しました。

佐藤

環境推進チームのマネージャーの佐藤です。私は宮崎オフィスに所属しているので、東京オフィスの物理的な対応は平沼と大江に任せ、オンラインでの社内コミュニケーションや移転に関する情報発信などを担当していました。それ以外では、平沼と一緒に全体進捗を見ながら今後の進め方の検討をしたり、手薄になっている部分のサポートなどを行いました。

宮崎オフィスよりオンラインで参加いただいた環境推進チームのマネージャー 佐藤さん

これまでのオフィス移転の遍歴を教えていただけますか。

多田

コドモンは2018年に新設分割で設立された会社です。前身の会社からカウントすると2009年設立になります。株式会社コドモンの初オフィスとしては2018年5月から約2年間、三田の物件に入居していました。その後、2020年6月に旧オフィスに移転しました。同じ三田エリアで約4年10ヶ月入居していました。現在のオフィスには2025年3月から入居しています。

佐藤

宮崎オフィスは2019年11月にサポート対応のコールセンター機能として設立され、人員拡大に伴い2021年11月に現在のビルに移転しました。

HATARABA 西村

HB西村

コドモンさんとは旧オフィスからお付き合いさせていただいており、今回も引き続き移転をサポートさせていただきました。

今回の移転はどのような目的で行われたのでしょうか。

コーポレート統括部環境推進グループ 平沼さん

平沼

主に人員拡大への対応とコミュニケーションの活性化が目的でした。また、旧オフィスの取り壊しが決まっていたことも移転の後押しとなりました。旧オフィスでの課題としては、社員数の増加による座席数と会議室の不足、ネットワークの接続問題、荷物の増加による倉庫スペースの不足などがありました。

そういった「ちょっとした不便さ」が、出社よりも自宅の方が効率的という状況を生み出したり、人数に対する最低限のスペースしかないことで、魅力的なオフィスデザインにすることも難しくなり、出社する楽しみがないという問題もありました。

多田

そういうものが一つひとつ積み重なって、従業員のエンゲージメントが上がらないという課題も生まれていたので、総合的に解決したいという思いが背景にありました。

平沼

そこで、新オフィスでは社員がより快適に効率的に働くことができ、コミュニケーションが偶発的に生まれることを目指しました。

オフィス選定にあたってどのような面を優先されたのでしょうか。重視されたポイントなどを教えてください。

平沼

優先度の高い順に、広さ、ワンフロアで全員が同じ場所にいられること、駅からのアクセス、金額面を重視しました。

HATARABA 菊池(右)

HB菊池

山手線の南半分で旧オフィスとあまり離れない場所でオフィスを検討いただいていました。そこで五反田エリアがいいのではないかという話になったんです。

平沼

エリアを決めるにあたってメンバーにもアンケートを取りました。その結果、アクセスの重要性やコミュニケーションのとりやすさ、周辺のランチ環境についての要望がでましたね。五反田は飲食店が多いことも選定ポイントでした。

HB西村

そうでしたね。あとは、海外展開を見据えて空港アクセスにも注目されていましたよね。

多田

はい。現状でも自治体や法人向け営業担当者は出張が多く、オフィスに立ち寄りやすい立地は、マストではないにしても重視していました。

平沼

その優先順位にして結果的にとても良かったと思っています。

HATARABAとの移転を通して印象に残っているエピソードについてお聞かせください。

多田

契約を進める中で、多方面でサポートいただきました。好条件で交渉いただけたことで希望の物件へ入居することが出来ました。入居が決まった時のこともよく覚えています。

HB菊池

こちらも「絶対に満足のいく移転をしていただこう」と気合が入りました。コドモンさんの移転をお手伝い出来てよかったです。

多田

名の知れた企業が多く入居している中、テナント一覧にコドモンの名前が並んでおり、それを見るたびにもっと会社として提供できる価値を増やしていきたいという覚悟にも繋がります。HATARABAさんとの出会いによって、物件探しだけではなく、会社の成長が加速していきそうです。

HB菊池

そう言っていただけて、とても嬉しいです。実は、私にはもう1つ思い出深いエピソードがあります。

HATARABAでふだん使用しているチャットがあるのですが、そちらをお客様とのやりとりで使用させていただくケースもあり、プロジェクトのスタート時にはどの連絡方法でやりとりをするか確認させていただいています。しかし、コドモンさんはそのチャットを使われていないと思い込んでいてメールでやり取りをしていました。でも実は、そのチャットを使われていて。

物件が決まるまでメールでやりとりを続け、お互い「お世話になっております」から始まるビジネスメールを打つ日々でした。(笑)

多田

チャットに移行してから「あれってどうなってます?」のように簡単な文章でスムーズにやりとりができるようになりましたね。それも相談しやすかった理由かもしれません。

コーポレート統括部環境推進グループ 大江さん(左)

大江

フランクに、スピード感を持ってやりとりができるというのは本当にありがたいです。それでも私はチャットでも「お世話になっております」から始めてしまうんですけどね。(笑)

HB菊池

改めて考えてみると、どのツールを使ってテキストコミュニケーションをとるかも大事なのですが、内覧、メール、チャット、電話、どこをとってもコドモンの皆さんとのやりとりはすごく楽しかったです。コドモンさんの一員になった気持ちでプロジェクトを担当させていただきました。

多田

あとは、HATARABAさんのおかげで、不動産業者さんと長くお付き合いすることの価値に気付かされましたね。私たちの会社のカラーをわかってくれているので、物件をご提案いただく中でもスムーズな意思決定が行えました。

検索サイトを見てわかることしか提案されないと、依頼する意味がなくなってしまうので、HATARABAさんにはとても感謝しています。

HB西村

そのようにおっしゃっていただけると、自分たちの仕事に誇りを持てて、本当に励みになります。ありがとうございます。

“会社の象徴”としてのオフィスへ。コミュニケーションと組織文化醸成の場に

具体的な『働き方』やオフィスの機能としてどのような要素を重視されていますか?

多田

当社は九州から北海道まで各地にメンバーがおり、出社・リモート問わず年齢やライフステージが異なる多様な人材が働いています。優秀な人材の確保のために意図的にそうしてきた背景もあるのですが、「出社を強制して何かを行う」という戦略は取りにくい。だからこそ、それぞれのライフステージに合わせた柔軟な働き方を強みにすることが重要だと考えています。

一方で、IT企業としてリモートワークが活用される中、従業員にとって何か目で見える形の「会社の象徴」となるものが必要だと考えました。同じ方向を向いて進んでいくためにミッションや行動指針はあれど、どれも無形物。代表の小池の言葉を借りると「マテリアルがない」状況だったんですね。

また、対面コミュニケーションのメリットも感じています。そこで、現オフィスには、コミュニケーションの場としての機能と、組織文化を醸成し表現する場としての機能を備えたいと考えています。

対面コミュニケーションには、新人のオンボーディングが早くなる、立ち話で問題を早期共有できるなど多くのメリットがあり、MTGをセットしてから話し合いを始めるのとは異なる情報の流通経路を生み出せています。

地方メンバーとの交流は、どのようにおこなっていますか?

多田

地方でリモート勤務をしている人は、業務があれば出張として東京や宮崎オフィスに行けるのですが、それ以外にも「Office Journey」という制度があります。

全社向けに年に一度、業務都合がなくても別のオフィスに行くことができる制度で、オフィス間の交流を促進しています。交通費と宿泊費は上限がありますが会社が負担しています。

訪問したオフィスで働く人とコミュニケーションをとること、簡単な感想レポートをSlackに投稿することを条件にしています。

大江

私もOffice Journeyを利用したことがあります。入社してからまだ会ったことがない人と交流することで、つながりが広がりました。オンラインでのコミュニケーションでは見えなかった部分がわかり、今までよりも交流しやすくなったと感じています。

また、新人社員研修は宮崎で開催しています。そこから毎年同期とOffice Journeyを活用して宮崎オフィスに集まるようになりました。

コンセプトは「人が自然と集まり、思わず話したくなる空間」。偶発的な対話が生まれる仕掛け作り

新オフィスこだわりポイントなどがあれば聞かせていただきたいです。

積み木を連想させるオフィスエントランス

平沼

座席数や会議室の確保だけではなく、コミュニケーションが偶発的に生まれるよう、無意識に顔を合わせられる動線に特にこだわりました。以前のオフィスは均一に縦にデスクが並び、部署ごとに島が決まっていたため、他部署の人と話すには意識的にその島に行く必要がありました。

現オフィスでは、フリーアドレスやファミレス席を配置し、デスクも縦横に混ざるよう配置したので、歩くだけで他部署の人と目が合い、話しかけやすい環境になっています。また、部署ごとの業務特性に合わせた工夫もしており、カスタマーサクセスの電話対応スペースや開発部のペアプログラミングスペースなど、業務や気分によって働く場所を選べる執務室にしました。

執務室。温かみのある雰囲気

大江

とはいえ、やりきれなかったことももちろんあります。展示スペースの上部に軒(木の屋根)を付けてザ・オフィスな雰囲気からの脱却を図ることや、より開放感を得られるように天井を抜いて配管をむき出しにすることも検討しました。可変性を持たせゆとりあるスペースにしているため、より「人が自然と集まり、思わず話したくなる空間」にするために、出来るものから少しずつ実現していきたいです。

展示スペース。これから展示物も増やしていく予定とのこと

実際に移転してみて、社員の皆さんやお客様など、周りの反応はいかがですか。

大江

移転に対する反応は基本的にポジティブです。きれいな空間になったこと、座席や会議室が増えたこと、おしゃれで駅に近いことなど、環境面での評価も高いです。来客時にも「三田のオフィスもよかったけど、このオフィスもコドモンらしくていいね」と言っていただく機会もあります。

芝生エリア。特に掘りごたつが人気

佐藤

Office Journeyで東京オフィスを訪問した宮崎メンバーからの声としては、「芝生エリアやカフェスペースに大きな窓があるので見晴らしの良さに感動した」、「執務室の広々とした空間が印象に残った」という意見がありました。

特に執務室は見渡せば誰がいるか分かるようになり、以前のL字型やコの字型のレイアウトと比べて物理的にも風通しが良くなりました。また、積み木をモチーフにした会議室のサインやインテリア、植物などの温かみを感じる要素も好評です。宮崎メンバーからは出張時のランチが楽しみになったという声も多くありますね。

こちらも積み木をモチーフにした会議室のサイン

平沼

移転後は、執務室で偶発的にコミュニケーションが生まれる形になったため、出社時に他部署のメンバーと話す機会が増えたという声もあります。課題が解決できたので嬉しいですね。

多田

旧オフィスでは、出社してチームで話したいけど、環境的に出社した方が生産性が低いというケースも多々ありました。そういった課題を総合的に解決できたことで、従業員の満足度につながっていると思います。私の実体験でいうと、現オフィスに出社すると、CS(カスタマーサクセス)→FS(普及推進部)→BD(事業開発部)の島でコミュニケーションをとりながら自席に戻る、という日もあります。ただ移動するだけでさまざまなメンバーと多様な内容のコミュニケーションが取れるようになったので、移転してよかったなと個人的にも思っています。

“選ばれる企業”としての実感を胸に。新たな拠点から事業を加速

今後のオフィスの展望をお聞かせください。

多田

基本的には柔軟な働き方を担保し、リモートの選択肢を残していきたいと考えています。一方で、社員数が400人を超える規模になると、会社のカルチャーや共通の価値観を集約・調整・構築することが難しくなるため、やはりその象徴となるマテリアルとしてオフィスを位置づけていくと思います。今後、事業展開が多角化していく中でも、自分たちのミッションやビジョンを忘れないようにする拠点としてオフィスを機能させたいですね。

将来的に海外展開する可能性もありますが、その際も「コドモンのオフィス」であることが分かるような空間づくりを目指す予定です。

HB西村

5年前の記録を見返したのですが、当時は従業員数60名でしたよね。そこから300名まで増えてらっしゃるとのことで、5倍という御社の成長スピードに非常に驚いています。

多田

メンバーは増やしすぎないという方針はあるものの、じゃあその中で今後どういった働き方がその時のコドモンメンバーにとってベストなのかは、その都度見直していく必要がありますね。

最後に、HATARABAと営業担当へのご感想をお寄せください。

多田

旧オフィスからのお付き合いということもあり、会社や代表のキャラクターをよく理解してくれ、会社として重視するポイントを理解した上で物件紹介や進行をしてくれました。

慣れていないパートナーさんの場合、私たちのような現場の人間が、代表とパートナーさんの意図を“通訳”する役割を担うことになります。ですが、西村さんと菊池さんは、それぞれの意図をきちんと汲み取って話を進めてくださったので、本当にパートナーとしての価値を感じました。

ですので、HATARABAさんにお願いしてよかったと本当に思っています。個人的にも、次に移転することがあればまたご相談させていただきたいですし、それまでいい関係性を続けていきたいです。

平沼

今回の移転プロジェクトメンバーに移転経験者がいなかったため、物件選定・契約以外の引っ越しの細かいことも相談でき、安心感がありました。「迷ったらとりあえずHATARABAさんに聞いてみよう」という状況だったのでオンラインMTGでも私たちをリードし、相談しやすい雰囲気を作ってくれて。本当にありがとうございました。

大江

私たちのような若いメンバーに対しても、いつも明るく接してくださるので、話しやすい雰囲気でいつもありがたかったです。

佐藤

私は内覧でご一緒するなどの機会がなく残念でしたが、知見のない私たちをリードしてくださる安心感があり、本当に心強いなと思っていました。平沼の話にもありましたが、相談しやすい雰囲気作りはもちろん、質問した後も手厚くフォローをしてくださったので、プロジェクトを進めていけました。本当に感謝しています。

HB西村・菊池

ありがとうございました。

会社概要

会社名
株式会社コドモン
移転場所
東京都品川区西五反田8丁目4-13 五反田JPビルディング10F
設立
2018年11月7日 (株式会社スパインラボから新設分割)
従業員数
364名(2025年7月時点)※パート・アルバイト含む
移転後坪数
約350坪
企業URL
https://www.codmon.co.jp/
取材
2025年6月

取材・文:源 詩帆 撮影:竹井 美砂子

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