「誰でも、何処でも、簡単に、自由に、M&Aが出来る社会を実現する」をビジョンに掲げ、M&A総合支援プラットフォーム「BATONZ(バトンズ)」を運営する株式会社バトンズ。事業の拡大に伴う人員増加により、2022年10月にオフィスを移転しました。
検討当初は、Facebookグループ「スタートアップのための居抜きオフィス情報室」に参加し、相場感や居抜き物件等の情報をキャッチしていました。結果的に移転先として選んだのは、あらかじめ内装を施した『セットアップオフィス』。
今回は、物件情報の提供、契約周りのサポートを行いました。
移転にまつわるエピソードについて、企画統括グループ 管理チーム総務で今回の移転を主にご担当された荒川大樹様、サポートされた同じく総務チームのリーダーである櫻井美里様にお聞きしました。(以下敬称略)
背景・課題
- ・事業拡大により増加する社員。コミュニケーションを活性化させられるオフィスとは
- ・初期費用を抑えつつ、利便性の高さは維持したい
ポイント
- ・執務スペース内の什器の選択、配置により社員同士が顔を合わせやすい環境に
- ・セットアップオフィスという選択肢に決定
事業拡大による人員増加に伴い、移転を検討
櫻井様、荒川様の業務内容、今回のオフィス移転で担われた役割についてお聞かせください。
櫻井
庶務業務を担当しています。移転は主に2022年4月に入社した荒川が担当しておりまして、私は相談を受ける程度の関わりですね。
荒川
今、櫻井が話した通り、今回のオフィス移転の主担当であり、ふだんはファシリティ業務を担当しています。
前職でオフィスレイアウトの変更に携わったことがありました。バトンズに入社するにあたり、総務として様々な業務を担当することになるだろうなという覚悟を持って入りましたが、「本社の移転」という大きなプロジェクトは初めての経験でした。
オフィス移転の経緯についてお聞かせください。
荒川
人員が増えたことによるスペース不足が主な理由です。
櫻井
前のオフィスが入っていたビル内で席を増やしてもらうという選択肢もあったのですが、順調に事業が伸びていることもあり、移転するという結論に至りました。
移転先を選ぶ際に重視したかったポイントはどこですか。
荒川
全員出社できる広さを確保することがマストでした。出社日は水曜日と週に1回ではあるのですが、そのときにちゃんと集まれるだけの面積として、最低150坪くらいはほしいなと思っていました。それぐらいの面積がないと、これまでのような執務スペースだけのオフィスみたいな状態になってしまうなと思いまして。あとはテレアポの機会が増えてきていたことから、テレカンブースの設置も希望していました。
櫻井
面積の次に優先したかったのはエリアです。お客様が来社しやすい場所は社員にとっても通勤の便が良いということで、やはり利便性の良さは重視したいなと。最初は山手線沿線を見ていたんですが、徐々にその優先度は下がっていきまして、最終的に今の築地駅最寄りのオフィスに決めました。
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初期費用を抑えられる「セットアップオフィス」が物件探しの軸に
オフィスのコンセプトについてお聞かせください。
荒川
「五感を使ったコミュニケーションによる価値創造の場」です。ただ、当初からこのコンセプトができあがっていたわけではなく、動きながら言語化していった感じです。
弊社との出会いについてお聞かせください。
櫻井
弊社の社員が、御社が運営されているFacebookグループに参加したのがきっかけでした。
弊社:須藤
「スタートアップのための居抜きオフィス情報室」というFacebookグループを運営しておりまして、バトンズさんはお一人目の参加者でした。ご参加いただいたのは2020年12月から翌年1月ごろで、早い段階からオフィスの情報を集めていらっしゃったようです。そこから半年に1回ペースでご連絡を差し上げていまして、1年後くらいに「とうとう本格的にオフィス探しを始めることになりました」とご連絡をいただいたのが本取り組みのきっかけですね。
櫻井
居抜きオフィスの最新情報だけではなく、エリアや広さによる相場観を把握するためにもFacebookグループの投稿内容を参考にしていたと聞いています。ポータルサイトにも情報はありますが、そちらは自発的に情報を見に行かなければなりません。Facebookグループだと上がってくる情報をチェックしておくだけで情報を蓄えられるのが利点だと思います。
弊社:須藤
現在、投稿ペースは週に2回程度なのですが、この頻度に関してはいかがですか?
櫻井
あまり頻度が多すぎても追うのが大変になるため、今ぐらいの頻度がちょうどいいですね。
Facebookグループ「スタートアップのための居抜きオフィス情報室」に参加する
今回、バトンズ様はセットアップのオフィスをお選びになりましたが、その理由は何だったのでしょうか。
荒川
内装が付いているため手間が減らせること、初期費用を抑えられることという2つのメリットから、まずは居抜きに魅力を感じていました。そこからいろいろと物件をご紹介いただくなかで、セットアップに惹かれていった流れですね。
弊社:島袋
居抜きのオフィスは前のテナントをそのまま引き継ぐため、何かしら手を加えなければならないこともあります。それに対し、セットアップオフィスはオーナー側が使いやすいように整えてくれているため、より手間を省けるのが利点。今回、バトンズ様が魅力に感じていただいたのもこの点だったと認識しています。
荒川
そうですね。什器が付いてくることにも魅力を感じました。初期費用のことを考えても、セットアップオフィスに軍配が上がりましたね。
弊社:須藤
ただ、物件情報自体は居抜き・セットアップオフィスにこだわらず、網羅的にお送りいたしました。セットアップだけで30弱、それ以外の物件も含めると100程度の情報をお送りしています。
弊社:島袋
セットアップオフィスという方向性は決まっていたのですが、比較材料としてセットアップではない物件情報も必要だと考えてお送りした次第です。
かなりの数の物件を比較し選んだ、このオフィスの決め手はどこですか?
荒川
こちら側の当初の希望だった面積をクリアしていること、あとは内装も気に入りましたね。フリーレントが半年間ある物件だったので、トータル的に見て費用を抑えられる点も大きかったです。あとはバルコニーですね!
櫻井
この物件にはバルコニーが付いていまして、これに惹かれたんです。同シリーズのセットアップオフィスが三田にあったんですが、そちらにはバルコニーがなく……。バルコニーは決め手の1つでしたよね。
弊社:須藤
占有で使えるバルコニーなんですが、契約面積には入っていないという点もお得な物件だったと思います。
今回の移転プロジェクトで大変だったこと、苦労された点についてお聞かせください。
荒川
1つは契約周りでしたね。
弊社:島袋
驚いたのは、契約書の押印・製本をグループ会社がしなければならなかった点ですね。これまでにも上場企業とのやり取りは経験しているのですが、初のパターンだったので驚きました。
櫻井
弊社はM&Aを扱う会社ということもあって、コンプライアンスが厳しいんです。
弊社:須藤
契約間際には毎日荒川さんと電話連絡を取り合い、こまめに報告を行いました。社内で話を進めていかれるにあたって、いずれ必要になるであろう情報を前もってこちらにお知らせいただけたのがありがたかったです。こちらでも予測を立てて先んじて準備できるよう尽力はするのですが、御社の社内事情を含めるとすべて予測するのは難しい部分がありましたので。
弊社:島袋
執務室には什器が付いていなかったため、その什器選びも大変でしたね。
荒川
そうですね。予算と業者が決められているなかから選ばなければならない点が、自分たちで組んだ予算内、業者から自由に選ぶのとは違っていて少々ややこしかったです。
弊社:須藤
今回、アーティストに壁アートを施してもらえるキャンペーン込みの契約でしたが、このキャンペーンについてはいかがでしたか?
荒川
著名な方を含む7人ほどのアーティストがいらっしゃって、それぞれのInstagramなどを拝見し、5階と6階で別のアーティストにお願いしました。ある程度の打ち合わせはしましたが、あとはアーティストのインスピレ―ションにお任せしています。
櫻井
5階は会議室の壁に描いていただいたため、オフィスに入ってすぐ目に入るよう、あえて会議室の壁をガラス仕様にしていただきました。色合いはコーポレートカラーを意識しています。6階は飛脚ですね。売り手からバトンズ、そして買い手へという事業内容を飛脚というモチーフを使って表していただきました。
家族イベントなど、新オフィスを活用した企画も考えたい
移転後、社内外からの反応はいかがですか?
荒川
執務スペースの真ん中にスタンディングデスクを入れたり、一般的な長いデスクではなく折れ曲がっているハブデスクを導入したりと、社員同士が顔を合わせられるような動線を考えました。その甲斐あって、すれ違う際にちょっとした会話が生まれるなど、コミュニケーションが増えていると感じています。5階6階と2フロアに分かれたスタイルにも割とすぐに馴染んでもらえたような気がしますね。個人的にも、慣れれば問題ないという感じです。
櫻井
季節や天候がいいときにはテラスでお昼ご飯を食べる様子が見られます。共用部も活用してもらえていますよね。思ったよりもみんな楽しんでオフィスを活用してくれているなと感じています。見映えの良さを気に入ってもらえているのかなと。
荒川
前のオフィスの最寄り駅が東京駅だったので、築地駅になることで出社率に影響があるかもしれないと思ったのですが、特に大きな影響はなかったです。お客様からも「おしゃれになりましたね」「すごいです」と言っていただけることが多いですね。課題を挙げるとするなら、エレベーターを開けてすぐ共用部な点ですかね。待合室スペースを設けられたら良かったなと思っています。
今後の展望についてお聞かせください。
荒川
弊社はIPOを目指しています。そうなると、情報漏洩リスクに対応するため、オフィスの使い方、働く場所に一定のルールを設けなければなりません。それゆえに働きづらくなってしまわないよう、何らかの改善策を考えたいと思っています。
櫻井
共用部のある素敵なオフィスに移転できたので、ぜひイベントなどを企画して、社員のご家族にもオフィスを見ていただける機会を作れたらいいなと思っています。
弊社への期待、ご要望があればお聞かせください。
荒川
これ以上何を望むのかという感じですね。今回のように、最終決定に携わる情報集めのところにご協力いただけると助かります。
櫻井
こまめな情報交換をし続けられたら嬉しいです。
会社概要
- 会社名
- 株式会社バトンズ
- 移転先
- 東京都中央区築地3-12-5 +SHIFT TSUKIJI 5階
- 企業URL
- https://batonz.jp/
- 取材
- 2022年12月
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取材・文:卯岡 若菜 撮影:原 哲也