AIを活用した事業を展開するAIQ株式会社。AI×マーケティングから、ここ最近ではAI×DXにも注力するなど、日々進化し続けている会社です。これまでは年々事業が成長し1年スパンで移転をしてきたことから、内装をゼロから手掛けたことはなかったという同社。
このタイミングで一気にオフィスを拡張し数年入居できる見通しが立ったことから、初めて内装作りも含めた移転を行いました。
物件選びやオフィス作りに関して、代表取締役社長CEO兼COOの渡辺様、ビジネス部門PdMチームの髙島様にお聞きしました。(以下敬称略)
背景・課題
- ・コーポレートブランディングにも繋げられるオフィスを作りたかった
- ・リフレッシュエリアと執務エリアの境界線が曖昧なため、どちらでも音を出しづらいという課題があった
- ・創業の地である神田・秋葉原に近いエリアで良い条件の物件を探していたが、適したものがなかった
ポイント
- ・会社のロゴやパーパス、サービス名などが自然に視界に入るよう設計
- ・リフレッシュエリアと執務エリアを分け、場所にコンセプトを持たすことで使い分けられるオフィスに
- ・窓が大きく開けた理想の物件に決定
数年間入居できる見込みが立ったことから、初めてゼロから内装を作る移転を検討
――皆様の業務内容、今回の移転で担われた役割についてお聞かせください。
渡辺
代表取締役社長を務めています。オフィスにはこだわりがありまして、物件選びから移転完了まで関与いたしました。
髙島
普段はクリエイティブに関する仕事全般に携わっています。今回のオフィス移転では、設計にもアイディアを出しましたし、家具の選定は私がすべて行いました。
――今回の移転の背景や目的についてお聞かせください。
渡辺
これまでは1年スパンで移転していたため、オフィス構築に予算をかけるのはもったいないと思い、シェアオフィスなど内装がある程度整っているオフィスを選んできたんです。一旦、数年は同じオフィスにいられるだろうというフェーズに入ったため、ゼロからオフィス作りをしようということで、移転を決めました。
決定打に欠ける物件しか出会えなかったところ、株式会社HATARABAから紹介された物件に即決定
――目指したオフィスについてお聞かせください。
渡辺
以前のオフィスは会議室や個室ブースが少なく、話す声が響きやすく働きづらいという特徴があったため、今回はそうした働きづらさをなくしたいという思いがありました。あとはリフレッシュエリアと執務エリアの線引きをしっかりしたいというのも今回の目的でしたね。以前は両者の境界線が曖昧だったため、リフレッシュエリアでも音に気遣う人が多かったんです。電話をしている人がいるから、コーヒーマシンを使うのに遠慮する、などですね。
渡辺
会社の象徴となる文言やロゴを、自然に目につく場所に配置したいとも思っていました。サービス名やパーパスが自然に視界に入るようにしたいなと。あとは社内外のイベントができるようなステージですね。以前のオフィスにもあったのですが、スペースの真ん中に設置したため、空間を遮断してコミュニケーションを阻害する存在になってしまっていたんです。ステージ自体は設けたかったことから、今回は壁よりに配置していただきました。
髙島
個人的にも、なぜ真ん中にステージがあるんだろうと思っていました(笑)。個人的に今回こだわったのは色味ですね。コーポレートカラーを多用し、統一感のあるオフィスを目指しました。いま我々が座っているソファもコーポレートカラーが使われているんですよ。
渡辺
私もお気に入りなんです。なお、会議室名には弊社の歴代オフィスのあった地名を付けました。当時のオフィス規模と会議室の広さもリンクさせることで、会社の歴史に触れられる仕組みになっているんですよ。
――株式会社HATARABAとの出会い、対応へのご感想をお聞かせください。
弊社:島袋
シェアオフィス時代に別の担当者がやり取りをさせていただいたのが最初の接点だったと記憶しています。ただ、そのときは実際に話が進むことなく終わっています。その後、ちょうど移転ご検討中に丹野が営業電話をかけたのが今回に繋がったと伺いました。
渡辺
そうでしたね。次のオフィスを決めなければと思い、物件を紹介してもらっていたのですが、どの物件にもあまり差がなく、「ここだ」と思えるものではなかったんです。
1つ悩んでいた物件は、前の入居者がいる状態で内見に行ったのですが、そのオフィスがザ・昭和オフィスといった雰囲気で。デスクが入っている状態で見てしまうと、どうしても目の前のイメージに引っ張られてしまい、目指すオフィスが実現できるのか上手く想像ができませんでした。そうして悩んでいるうちに、その物件が埋まってしまって。妥協して決めざるを得ないのかと迷っていたところ、丹野さんからご連絡をいただきました。
弊社:丹野
条件と見に行った物件についてお聞きしたところ、後楽森ビルが条件に該当している上にまだご覧になられていないことに気付き、「おすすめの物件です」とご紹介いたしました。
――どのような条件の物件をお探しだったのでしょうか。
渡辺
弊社は創業が秋葉原で、神田・秋葉原エリアにいたことが多く、土地勘があります。その後、神保町や新宿に移動しているのですが、また神田・秋葉原エリアに戻りたいなと言っていたんです。神田・秋葉原エリアで築浅、日当たりのいい物件を希望して探していたところ、ご提案をいただきました。森ビルに入れるとは思っていなかったので驚きましたね。
弊社:島袋
その後、決定されるまでのスピードがかなり速かったのが印象に残っています。
弊社:丹野
内見から1、2週間でしたよね。この規模感での移転は意思決定に時間を要することが多いのですが、御社はとにかく早かったです。
弊社:島袋
「この予算内なら決めます」と条件面も明確にしていただけていたので、我々としてもオーナーと交渉を進めやすかったです。
渡辺
こちらとしては、弊社のニーズを理解していただき、他社からは提案のなかった物件を提示していただけたのが大きかったですね。非常にいい対応をしていただけたと思っています。
会社の進化と共に、目指すオフィス像も進化を
――移転を振り返ってのご感想、今後の展望をお聞かせください。
髙島
私は以前のオフィスには月に2度くらいしか出社していなかったのですが、今は週3出社しています。リフレッシュエリアをもっと活用してもらえるよう、訴求していきたいと思っています。
渡辺
振り返ってみると大変だったなと思いますが、楽しかったですね。平面図だけを見ると普通に見えてしまうのですが、立体化されてみると、すごくいいオフィスだなと。平面図で提案を受けたときにもっと褒めれば良かったなと思っています。
以前は、こうして取材を受ける際、撮影場所に困っていたのですが、今回しっかり場所も作り込んだため、取材を受けやすくなりましたね。オフィスは会社のブランディングの1つなのだと実感しています。
このオフィスを作って1年も経っていない時間軸でも、会社はどんどん進化していまして、オフィスを活用して訴求したいことにも変化が出てきています。会社の進化と共にオフィスも進化させていきたいですし、いつか次の移転を検討するときには、目指すオフィスの形もまた別のものが見えてくるのではないかと思っています。株式会社HATARABAには感謝しかないですね。次回は要望もエリアも今回とは変わるかもしれませんが、その際もぜひ力になっていただけると嬉しいです。
弊社:島袋
完成したオフィスを拝見させていただき、受付がなく開けている空間に驚きを感じました。この空間ができたときの感動は大きかったです。今後ともよろしくお願いいたします。
弊社:丹野
我々は企業のフェーズに合ったオフィスを提案するのが仕事です。その後、その会社の理想のオフィスが実現できたかどうかはお話を伺ってみないとわからないところなので、今回こうしてお聞きできて嬉しく思っています。物件を紹介した身としても、感動できるオフィスが完成したことはありがたいことです。この度はありがとうございました。
会社概要
- 会社名
- AIQ株式会社
- 移転先
- 東京都文京区後楽1丁目4番地14 後楽森ビル8F
- 従業員数
- 50名~100名(取材時)
- 移転後坪数
- 約200坪
- 企業URL
- https://www.aiqlab.com/
- 取材
- 2023年10月
取材・文:卯岡 若菜 撮影:竹井 美砂子